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商売・人生を語る 目線を変え新しい気づき「中華街の床屋さんへようこそ!」
横浜南部民商 佐藤 武蔵さん【ヘアサロン カットセブン】
横浜市中区山下町200トキワビル201 電話:045-651-3405ヘアサロン カットセブン」は、佐藤一家が営む理容店です。父の博典さんは中華街で、母の真智子さんは福富町で、それぞれ別の店で理容師として働いていました。長男の武蔵さんが7歳のときに独立して二人の店を持ちました。以来およそ40年、この地で横浜中華街の変化を見ながら商売を続けています。
「自分は床屋はやりたくなかったです。親がいつも家にいなかったからかな」と子どものころを振り返る武蔵さん。しかし、やがて学校を卒業するころには、自然に理容業の道に向かっていました。専門学校を出て、インターンとして厚木にあった理容店に住込み、技術を身に着けていきます。国家試験に合格し、24歳で両親の店に入ります。
中華街という土地柄、お客さんの多くは料理店のコックさんでしたが、情勢や経営形態などが様変わりし、古くからの顧客も減っていきました。親子3人で力を合わせるも、なかなか厳しい商売の実情に、一時は外でアルバイトなどしてつないだ時期もありました。その時期に武蔵さんは心臓弁膜症で倒れ、大きな手術を経験。店のこれから、自分の生き方などを考えるきっかけにもなりました。
民商青年部での出会いが大きな転機に。商売に展望を持ち切れず、悩ましい状況だった武蔵さんに仲間が異業種交流を勧めてくれました。なかなか足を踏み出せずに年月が経っていましたが気長にかけてくれる声に押されて参加してみた異業種交流が新しい視点を持つことができました。
仕事の価値観を見いだせず、親の愚痴を言いながら嫌々やっていたなか、経営発展のために前向きに必死で頑張る人たちの話を聞いて刺激を受けました。視点を変えれば、新たな可能性に気付いてきます。「青年部や異業種の人たちとの交流から刺激を受け、愚痴ってるだけでなく、自分にハッパをかけて頑張ろう!と目が覚めました」と話します。
人のつながりが広がり、遠方からも足を運んでくれるお客さんが増えています。とりわけ女性に喜ばれるヘッドスパも取り入れました。自分を知ってもらうことや、求められているサービスなど、アンテナを高く張って経営のセンスをみがこう!と頑張る武蔵さんです。