【神商連しんぶん2015年7月号】
  • 「平和でこそ商売繁盛」仲間を増やして、商売と平和を守ろう!
    神商連第60回定期総会方針 2015年6月7日・8日
    神奈川県商工団体連合会・神商連共済会第42回定期総会

    神商連は6月7日、8日に箱根路「開雲」で神商連第60回定期総会と神商連共済会第42回定期総会の合同総会を139人の役員・代議員の出席でおこないました。
    「戦争法案」を廃案に追い込むたたかい、納税者の権利を守り発展させるたたかいをひろげ、地域で民商の「魅力」を輝かせようと活発な討論がおこなわれました。
    要求運動と組織建設で前進を切りひらく方針を決定し、方針実践の先頭に立つ役員を選出しました。

     

  • 神商連第60回定期総会方針 【1.開催にあたって】

    神奈川県商工団体連合会は創立以来、県内中小業者の営業とくらし、健康、そして何よりもいのちを守り、その社会的経済的地位の向上をめざし、多くの県民と力を合わせて奮闘してきました。
    安倍自公政権は戦後70年にわたり国民が守り、培ってきた日本国憲法の国民主権、基本的人権、恒久平和(戦争放棄・軍隊を持たない)の根本原則を破壊しています。安倍首相の主張は「保守」ではなく、国民世論に耳を貸さず、侵略戦争を美化し、歴史の修正を主張する点で「反動」であり、「極右」の考え方に他なりません。
    日本がおこした侵略戦争と植民地支配により、アジアの近隣諸国で2000万人、日本で310万人以上のいのちが犠牲になりました。日本国民はその反省の上に「二度と戦争はしない」の決意で平和憲法を樹立しました。
    戦後70年の節目の年にあたり、日本国憲法の理念である「恒久平和」を学び、安倍首相が狙う「戦争する国」づくりを必ず阻止します。
    民商・神商連は全商連64年の歴史から導き出された「平和でこそ商売繁盛」の教訓に深く学び、「安倍政権打倒」を目標に保守層を含むオール神奈川の共同をめざします。
    今総会の任務は第1に戦争推進勢力と激突した1年間のたたかいを総括し、第2に今後1年間の要求実現の方針を決め、第3に運動推進の先頭に立つ、役員を選ぶことです。

  • 神商連第60回定期総会方針 【2.国のあり方が問われる激動の情勢】

    (ア)国民・中小業者の経営と暮らし

    2014年4月から強行された消費税8%への増税は国民に計り知れない苦痛を押し付けています。「春の運動」でとりくんだ「経営・暮らし・健康向上」調査(これ以降=全会員調査)(1941人[会員比33・7%]集計は1352人分)の回答では、売上、利益が昨年より「減った」の回答が55・6%、53・5%で、「増えた」の回答19・4%、15・3%を大幅に上回っています。25・3%の回答が「売上が1割以上減少した」と答えており、借入返済で32・0%が「何らかしらの問題を抱えている」、24・0%が税・保険料を期限内に「払えない」と回答しています。「国・自治体への要望」では消費税の引き下げ・廃止が56・0%、国民健康保険料の引下げ45・3%、介護保険制度の拡充22・4%となっています。景気の低迷で中小業者はぎりぎりの経営状態となっており、消費税増税が営業の息の音を止まらせかねない深刻な影響を与えています。
    昨年の消費税増税に加え、今年4月から食料品をはじめとする生活用品の相次ぐ値上げがおこなわれています。また、介護保険料引き上げなどの負担増により、経済的な理由で必要な医療や介護サービスが受けられない深刻な実態が広がっています。政府は「社会保障」を理由に消費税率を引き上げる一方、医療・介護・年金などの社会保障費を削減しています。
    法人や従業員5人以上の事業所の社会保険への加入が強権的な指導で進められています。売上が減少する中で、払いたくても払えない高い社会保険料が経営と雇用を圧迫しています。
    税・社会保障の負担と給付の適正化を口実に2016年1月より共通番号制度(マイナンバー制度)が導入されます。この制度はすべての個人と法人に番号を振り、国家が国民を管理・統制するものです。当面は税務と社会保障だけの適用となっていますが、銀行の口座開設や医療や介護と結びつけることが狙われ、資産や病歴などのデータが他人に知られる恐れがあります。また、中小業者に密接な年末調整などの事務手続きに従業員やその家族の「共通番号」が必要となります。共通番号の管理が厳格に義務付けられ、洩れれば刑罰の対象となります。しかし、こうした制度の導入を国民の7割が理解していません。
    強権的な課税や徴収に納税者の権利を掲げてたたかう民商に対し、法人税法違反、税理士法違反を口実にした、弾圧が発生しました。不当な攻撃への警戒と自主計算活動を強め、弾圧を許さないたたかいが重要になっています。

     

    (イ)安倍政権の暴走と神奈川県政

    安倍政権は国民の批判に耳を貸さず、消費税増税、「戦争する国づくり」、沖縄の新基地建設、原発再稼働・輸出、TPP参加など悪政を推進しています。加えて、言論の自由を踏みにじるマスコミへの介入、「政治とカネ」の問題が新たに噴出しました。その特徴は民主主義と平和、人権を破壊し、政府内部では腐敗と堕落がすすんでいます。
    5月中旬にも「戦争する国」に道を開く「戦争立法」(安全保障法制)が国会で審議されようとしており、緊迫した情勢を迎えます。基地のまち横須賀で選挙中、「自衛隊員の息子を戦争に送りたくない。パーティーで配るのでチラシを20枚ください」という初老の女性と出会いました。保守層を含む「戦争する国づくり」と民主主義の破壊に不安と危機意識をもつ人々に働きかけ、「戦争立法」をストップさせる世論をつくりだしましょう。
    昨年6月20日に小規模企業振興基本法が成立しました。安倍政権は成長戦略により地域経済が崩壊、雇用破壊が進む中で、自らの支持基盤を構築する思惑もあり、この法律を打ち出しました。また、選挙目当ての「地方創生」交付金のばらまきをすすめています。この基本法は小規模企業者支援と「新陳代謝の促進」で廃業・倒産をつくりだす二つの側面があります。小企業支援に役立つよう、基本法を根拠にした要求実現の運動を強めます。
    現知事は安倍首相の消費税増税への決断、憲法の改悪に理解を示しています。また、神奈川県は安倍首相が進める成長戦略の目玉、最先端医療や生活支援ロボットなど、大企業の新たな儲け先をつくる特区構想を推進しています。この特区構想はインベスト神奈川と同様、金融支援、税制による支援、労働規制の緩和により大企業を呼び込む政策です。大企業を呼び込んで、そのおこぼれで地域経済を潤す破たん済みの政策です。また、県は活性化推進条例の見直し作業の中で小規模企業の振興を特区構想に位置付けようとしており、小企業振興の表看板と逆方向の施策を推進しようとしています。民商・神商連は地域循環型経済の構築をめざします。

     

    (ウ)自民党と正面から対決する日本共産党の躍進

    昨年11月の沖縄県知事選挙では「辺野古に米軍基地はつくらせない」の1点で保守と革新が合流し、オール沖縄で翁長県知事を誕生させました。この運動に神商連も募金を集め、オルグを派遣し、たたかいの一翼を担いました。この「基地をつくらせない」たたかいはどの法律・条約にも根拠を持たないで進められている新基地建設の強行に沖縄県民の主権を守る闘いとして共同が広がりました。
    昨年12月14日投票でおこなわれた総選挙では自民党が小選挙区制度に助けられ、安定多数を獲得しました。しかし対有権者比の得票率では16・99%に過ぎず、政権基盤は脆弱なものです。一方、自民党の悪政に正面から対決してきた日本共産党は得票を大きく伸ばし、21議席を得て議案提案権を獲得しました。畑野君枝さんを国会に送り出しました。
    いっせい地方選挙では県議会でゼロから一気に6人の日本共産党議員を送り出し、政令市議選、一般市町議員選挙でも躍進しました。全国的に県議会で自民党は議席を増やしましたが、得票数では75万票を減らしています。
    また、民商・神商連も参加する「平和で明るい神奈川県政をつくる会」から立候補した岡本はじめさんは得票665,751票(得票率23・3%)を獲得し、過去最低の投票率の中で前回を大幅に上回る得票数・率を獲得しました。選挙戦では「戦争立法」や「消費税」で会外の中小業者と対話し、悪政への対決と対案を示すと共感が広がりました。
    安倍政権の民意を無視した暴走に国民世論はNOの声を明確に出しています。私たちは暮らしや経営の実態から出発し、安倍政権に正面から対決し、国民・中小業者の要求を実現する立場で運動を進めてきました。日本共産党の躍進は私たちの運動と同様に安倍政権の悪政に正面から対決する姿勢が国民の支持を集めたものです。私たちの運動がこうした情勢をつくりだしてきたことに確信を持ち、県内すべての中小業者を視野に入れた運動で前進を切り開いていきます。

  • 神商連第60回定期総会方針 【3.緊急切実な要求実現と仕事おこしのとりくみ】

    全会員調査の結果を機関会議はもとより、班・支部で討議し、緊急切実な要求はすぐに集まって相談し、解決を図ります。また、調査結果を分析し、民商運動の真骨頂である相談活動の発展に生かします。同時に要求をまとめ、小規模企業振興基本法を活用して、地方議員と相談し、自治体に対して切実な要求実現を迫っていきます。
    調査結果では税・社会保険料などの滞納、滞りがちな借入金返済、売上減を副業などの長時間労働でカバーし、健康を害している状況が浮き彫りになっています。納税緩和措置の学習と集団申請のとりくみ、条件変更など返済への柔軟な対応を金融機関や保証協会に求めるとりくみ、住宅リフォーム助成制度や商店・工場リニューアル助成制度などの仕事おこしのとりくみ、国民健康保険料の引下げや減免制度の拡充など、制度の改善を自治体に求めていきます。特別小口保険の「部分保証」化に反対し、100%保証の恒久化を求めるとりくみを強めます。勝ち取った成果をニュースにして会内外に知らせ、要求相談に生かします。こうした活動を通して、民商の「値打ち」を広げます。
    当面の生活を守るとりくみとともに、「経営を伸ばしたい」という要求も班・支部に集まって話し合います。自らの商売を語り、業者ならではの苦労と喜びを交流し、経営分析や自主計算・自主記帳にもとづく事業計画づくりに挑戦し、経営力アップ、仕事おこし、顧客拡大に役立てます。
    こうした支部・班でのとりくみを商工交流会、商売を語る会に結び付けるとともに、地域ぐるみの民商まつり、商工フェア、料飲オリエンテーリングに挑戦します。県連として青年部と共同して、商工交流会(仮称)を「秋の運動」期間中に開催します。
    日本版・小企業憲章(案)を学び、小規模企業振興基本法にもとづく全中小業者への支援の具体化を自治体に迫り、循環型地域経済振興の運動と世論を広げます。

  • 神商連第60回定期総会方針 【4.大増税路線を打ち破り、民主的な税制・税務行政を】

    (ア)消費税10%増税を中止し、民主的税制の確立を

    安倍政権は消費税を2017年4月1日より10%に引き上げることをすでに決定し、消費税法附則18条の「景気条項」を削除し、国民の苦しみを無視した増税を強行しようとしています。早急に「消費税率を5%に戻し、増税を中止する」署名の1会員10署名を達成し、さらに世論を広げます。
    貧困と格差を拡大する重税の押し付けに断固反対し、大企業、富裕層の優遇税制を正し、「応能負担」の原則を貫く税制の民主化運動を強めます。
    業界団体や商店街などとの対話を広げ、消費税増税反対の1点共同を強めます。各界連を通じた国民運動を重視し、すべての民商が地域各界連の活動の再開・再建にとりくみ、毎月の宣伝行動を定例化させます。

     

    (イ)納税者の権利を学び、申告納税制度を守ろう

    2013年1月から実施されている改悪国税通則法は11項目の事前通知の法定化など活用できる項目があります。国税通則法を学び、事前通知を税務調査に生かすとともに、不当事例を集め、法定手続きを順守するよう税務署と交渉します。会外では行政指導の一つである「お尋ね文書」を乱発し、納税者を税務署に呼び出して税務調査に移行する違法行為が広がっています。民商は違法行為に抗議し、是正させる成果を上げています。税務署が納税者を呼び出す「お尋ね文書」はその中に税務調査が明示されていても来署依頼そのものは行政指導です。事前通知11項目を情報開示請求できます。国税通則法の活用できる部分を学び、権利を主張して、不当調査を許さないとりくみを強めます。

     

    (ウ)自主計算運動を強化し、経営と税制に強くなろう

    「記帳」は自らの経営を正確に把握して、経営や税金対策に生かすものであり、他人任せでは役立てることはできません。経営を伸ばすことが要求である中小業者にとって、経営を数字で理解する「記帳」は本来的な要求です。しかし、多くの民商で「記帳」の請負が常態化しています。記帳の請負問題の改善方向は「基本方向」や「『記帳』を要求運動として正しく発展させるために」で明らかになっています。「事務局にやってもらった」という関係からは税額の根拠や税金の痛み、取引の実態がつかめず、「納税者こそ主人公」の権利意識は生まれてきません。仲間の知恵と力を借りあい、団結して自らの力を発揮してこそ、権利意識は育ちます。そこに個人・法人という申告の差はありません。
    今、税務署などの権力は納税者の権利を主張する民商に消費税増税などの悪政推進のじゃまになると弾圧を強めています。自主計算を強めることは民主的な税制・税務行政をめざす民商への不当な弾圧を許さない防波堤にもなります。民商の会員どうしが集まって学び合う、自主計算活動は「記帳代行業務」や「税理士法違反」とは無縁です。
    自主記帳・自主計算・自主申告を強めて、自らの経営と暮らしを守り、権力の介入・干渉を許さない運動を強めます。
    申告実務に影響を与え、国民を管理する共通番号制度の学習を全会員対象におこない、経営と暮らしを守ります。

     

    (エ)社会保障の解体を許さず、いのちと健康を守る運動を

    国民健康保険料、社会保険料の引下げ、減免申請を学びながら運動し、自治体に改善を要求します。高すぎて払えないで困っている会員が自覚的にたたかえるよう、納税緩和措置を学習し、集団申請にとりくみます。
    国民健康保険の運営を都道府県に移し、保険料アップ、徴収強化を狙う医療保険改革法案の廃案・撤回をめざします。
    生活保護支給額の削減に反対し、営業を続けながら、生活保護を受給できるように自治体に働きかけます。
    他団体と共同で年金の支給額の削減に反対する運動をすすめます。
    地域社会保障推進協議会に積極的に参加します。

  • 神商連第60回定期総会方針 【5.憲法を生かし、平和・民主主義を守る運動】

    第2の基地県神奈川で沖縄県を見習い、道理・団結・連帯の民商理念で米軍基地撤去・安保廃止の運動をすすめます。
    憲法改悪を手掛ける安倍政権を打倒します。憲法9条、25条を学び、中小業者の経営と暮らしを守る運動の中で生かします。このとりくみを通して、憲法改悪に反対する世論と運動を広げていきます。
    安倍首相は来年の参議院選挙で議席の3分の2を改憲勢力で占め、選挙後に憲法改悪の国民投票を実施することを狙っています。参議院選挙で安倍首相を退陣に追い込む運動をつくります。今年の県知事選挙で明るい会から立候補した岡本はじめさんは「歴史を変えることはできないが、未来は変えられる」と話していました。唯一の地上戦を闘った沖縄、広島・長崎への原爆投下、都市大空襲、満州からの引き上げ、シベリアへの抑留、ソ連軍の暴行行為など「戦争の惨禍」を体験した人は少なくなりました。自民党元官房長官の野中広務さんは今の安倍政権の軍国化を批判し、「かつては自民党の中にも『戦争は絶対してはいけない』と言っている人もいたが、今の政権を見ていると口惜しくて、口惜しくて」と涙を流していました。「『恒久の平和』を求める民商・全商連の見解」を1人1人の会員が学び、立場を超えて「戦争は絶対にしてはいけない」の1点で憲法を生かし、平和をたたかいとる運動を広げます。

  • 神商連第60回定期総会方針 【6.道理と団結を貫く強大な民商・神商連を】

    (ア)旺盛な相談活動で持続的な拡大運動を

    相談活動を民商の組織活動の根本に据え、民商の「値打ち」を光らせ、拡大の展望を切り開きます。集まって、話し合い、相談する活動は一人一人の会員を主人公にし、一人の力は小さくても団結すれば大きな力となります。団結した集団の力で仲間を増やします。相談に対応でき、相談活動を通して民商の「値打ち」を語る拡大リーダーを増やします。
    この間、前進している民商の特徴は第一に読者や会員の家族・従業員など身近な人の紹介で入会が進んだことです。読者の状況や会員のつながり、元会員などの情報を集めて、会員拡大に結び付けます。第二に商売にかかわる生きた情報を集め、商工新聞で発信し、その魅力で読者と会員を拡大していくことです。第三に事業所統計の経済センサスを利用し、会外に向けて業種や地域要求を絞った宣伝で要求を掘り起こし、拡大に結び付けることです。
    中小業者の切り捨て政策が推進されている情勢下で相談活動の中心に役員が座るよう機関会議で討議します。相談日の日程をあらかじめ調整し、支部役員会で毎月定例の相談日を設定します。相談活動をむずかしく考えず、商工新聞を活用して、多くの仲間が参加して、相談にのれるよう工夫します。
    すべての民商が拡大推進委員会など、拡大を推進する独自の体制をつくります。
    県連は組織拡大に結び付く生きた情報を「推進ニュース」で日常的に発信し、新しい仲間を増やす知恵を交流し、激動する情勢を拡大で切り開くよう推進します。

     

    (イ)商工新聞を活用し、活発な班・支部建設を

    商工新聞はあらゆる業種、地域を網羅してたたかいを伝え、生きる力と要求解決の展望を示しています。この新聞を読むことで、民商の魅力と役割に確信を深め、民商を紹介し、仲間を増やす力を強めます。また、商売人としての知恵を広げ、経営力アップにもつながります。仲間を増やすことで民商自体を元気にいきいきとした組織にします。配達し、集金することで会員としての自覚を高め、組織を強くします。業者自らが通信を送ることで業者の生きた情報が掲載され、商売人の新聞として商工新聞の本領を発揮することになります。
    「読み、増やし、配達し、集金し、通信を送る」5つの活動を中心に運動をすすめます。激動の情勢に全会員の運動で立ち向かうには商工新聞の積極的活用と結び、会員相互のつながりを保障する班・支部活動がかかせません。商工新聞中心の活動と班・支部から「集まって、話し合い、相談し、助け合う」とりくみを抜本的に強めます。すべての民商が班を位置づけ、班編成を具体化し、班長を全班から選出し、支部役員会で班会の開催を保障します。

     

    (ウ)「基本方向」にもとづく検証と学習・教育活動の強化

    「会員に配達・集金が頼めない」「このままでいくと民商がサービス業になっちゃうんじゃないか」「納税緩和措置はなぜ、集団申請でなきゃいけないの」「集まらない班会なんか開かなくてもいいんじゃないの」。会員の結びつきが薄れ、会員と事務局の線の関係が強くなる、民商の本来の姿から離れていく組織になるのではないかと心配する声が生まれています。このまま放置することはできません。
    民商の本来の姿を発揮し、民商・神商連の前進を好まない勢力をはね返すためにも、「運動しつつ学び、学びつつ運動する」という伝統をいまこそ、大いに発揮するときです。役員と事務局員が「民商とは一体何か?」「会員主人公、役員中心とはどういうことか?」「事務局員は組織者であり、変革者であり、専従者であるということはどういう意味なのか?」など「民商そもそも学習会」をこの1年間みっちり学習し、民商・神商連のあるべき姿を追求していきます。

     

    (エ)未収を減らし、健全な民商財政の確立を

    中小業者の経営と暮らしの困難が増す中で会員の経営や暮らしに思いを馳せる「心を集める財政活動」が大変重要です。未収が少ない民商の特徴は@財政部会を確立し、毎月会議を開いていること、A財政活動の意義を議論し、支部での解決を重視していること、B未収者への手紙や役員・事務局員の訪問活動を徹底し、未収を放置しないことです。毎月定例で財政部会を開き、「財政活動の5点活動」を基本に財政活動を強化します。特に15日集金を重視します。記帳請負を減らして、会費と商工新聞代を基礎にした財政活動の確立をすすめます。

     

    (オ)県連の役割と組織再編

    会勢の後退と事務局員の世代交代により、要求解決のとりくみが弱まり、事務局員の請負傾向が強まっています。要求解決に必要な知識、「集まって、話し合う」活動の意義と役割、民商運動について役員・事務局員が共同の推進者として、団結を深めながら、推進できるよう、県連として学習会と交流会を系統的に推進します。
    組織再編についての「5つの基準」の視点で見ると「月1回の機関会議開催が崩れている」「実務に追われ、全会員調査や署名運動などが取り組めない」などの状況が進んでいます。一方、「再編せざるを得ないがそれを機会に辞める役員や会員が生まれる」などの意見が出されています。消費税10%増税や戦争立法など、中小業者を総がかりでつぶそうとしている情勢の中で中小業者の社会的経済的地位の向上を目指し、たたかってきた民商の本領が発揮されるときです。前進を切り開くために、どう運動をつくっていくかが問われています。会員減少による運動の弱体化を放置すれば民商の役割そのものを否定することにつながります。対象となる民商は「どう運動をつくっていくか?」の視点で組織再編について討議し、具体化の検討を始めます。

     

    (カ)多数派結集をめざす「目標と計画」

    地域での多数派結集をめざし、全会員調査と経済センサスの結果を分析し、要求と組織建設を結びつけた「目標と計画」を策定します。当面、対象業者の10%をめざし、読者前面の拡大にとりくみ、10%を達成している民商は15%〜20%をめざします。中小業者の懐に深く入り込み、営業と生活を全面的に受け止めて、生き抜く意欲を高める立場で対話し、要求運動と組織建設を一体化して、前進を切り開きます。できそうな数字の拡大目標では、全会員運動をつくりだせず、強く大きな民商は作れません。情勢を打開する視点と全会員に依拠するとりくみを考慮して、目標と計画を具体化します。「読者からの入会」「会員からの紹介」「宣伝と結びつけた訪問活動」を柱に、元会員や元読者名簿も活用して拡大運動を具体化します。また、婦人部や青年部、共済会とも懇談し、総合力を発揮した拡大ができるようにします。毎年、会員の数倍の会外業者と系統的に対話・訪問活動を具体化し、最終的には県内の対象業者16万人との対話をめざします。

  • 神商連第60回定期総会方針 【7.助け合いの共済を全会員に】

    神商連共済会は今年創立40周年を迎えます。40周年をめざし、改めて民商・全商連共済会の理念と歴史に学び、民商らしい共済会をめざして活動します。
    「班に係り、支部に役員」を民商と一体となって組織します。全会員調査の結果をもとに健康診断受診の呼びかけを強化します。神商連共済会創立40周年記念式典(7月26日)までに80%未満の民商は80%加入をめざします。
    共済会の助け合いの活動を全会のものにするため、民商の機関会議でも共済方針を討議し、ニュースなどで会員全体に知らせる活動に力を入れます。総合力を発揮し、婦人部とも相談し、共済会の配偶者加入を促進します。

  • 神商連第60回定期総会方針 【8.業者婦人対策】

    婦人部は会員比七割の婦人部をめざし、部員拡大を進めるとともに、所得税法56条廃止、児童手当や出産一時金の増額、就学援助金制度の充実と業者婦人の地位向上を目指して運動を進めています。また、民商と一緒に消費税増税反対のとりくみ、会員・商工新聞読者の拡大目標達成のために奮闘しています。
    安倍政権は「女性の活躍促進」を強調していますが、実際には業者婦人の働き分を経費に認めず、子育ての環境整備や産前産後の休暇も実態を放置したままです。加えて、配偶者控除の廃止を打ち出してきました。白色申告者に記帳義務化を押し付ける一方で所得税法第56条を放置していることも問題です。
    業者婦人が生き生きと商売をしていることが地域の暮らしを支えています。業者婦人の「商売で生き抜く」という思いを大切にし、所得税法第56条廃止など業者婦人の地位向上のとりくみ、部員拡大で婦人部が力を発揮できるよう援助します。領収書整理会など婦人部独自の自主計算のとりくみ、業者婦人のつながりを生かした商売交流会、女性の視点を生かした開業要求や経営発展に応えられる民商をめざします。総合力を発揮して婦人部が会員・読者拡大にとりくめるよう援助します。

  • 神商連第60回定期総会方針 【9.業者青年対策】

    多くの業者青年が「集まれる場がほしい」と人とのつながりを広めたいと強く願っています。すべての民商で青年部を確立し、部会を定例で開き、商売と暮らしの悩みと要求実現を語り合えるよう援助します。
    今年は全青協40周年の節目の年です。全商連が提起している県連と神青協の共催で「ウェルカム企画」をとりくみます。この企画は「なぜ、自分が民商に入ったか」「青年部に入って、どんなことがよかったか」などをざっくばらんに語り合い、民商青年部の役割を明らかにし、各民商の青年部づくりにつなげます。青年部には卒業があり、それを機会に民商から遠ざかる人もいます。それだけに次の時代を担う業者青年が民商運動や理念、歴史などを学べる機会を増やします。すべての民商で青年部対象者を明らかにし、青年部員の拡大を援助します。

  • 神商連第60回定期総会方針 【10.終わりに】

    民商・神商連のかけがえのない役割に確信を深め、「基本方向」を力にして、要求運動と仲間増やしを広げ、魅力ある民商・神商連をつくりましょう。「中小業者がその地域で商売していること自体が社会貢献だ」という立場で、励まし合って、商売を続け、発展させていきましょう。

  • 激動の時代 仲間を増やして、前進を切り開こう! 神商連第60回定期総会

    神商連は共済会活動で培われた助け合いの精神を民商・神商連全体にみなぎらせようと神商連共済会との合同総会をおこないました。
    分散会や代表発言では、全会員調査で寄せられた要求や自身の商売への思い、自らの戦争体験なども語られ「戦争法案」廃案や拡大運動への決意が語られました。
    鎌田保会長は、民商運動のたたかいの歴史に触れ、「激動の時代。困難は仲間を増やしてこそ乗り越えられる。拡大で前進を切りひらこう」と強く大きな民商をつくろうと力強くよびかけました。
    神商連総会で選出された新しい三役は次の通りです。
    【会 長】   鎌田 保
    【副会長】   若林 重利
            阿部 實
            岸 健一
            二瓶 健治
            高橋 正勝
    【会計・副会長】
            吉田 二三夫
    【事務局長】  三浦 謙一

  • いのちと健康を守る助け合いの輪をひろげよう! 神商連共済会第42回定期総会

    神商連共済会は第42回定期総会を神商連総会と合同でおこないました。 安倍政権が憲法を踏みにじり、国民のいのち、くらし、健康を脅かす悪政の限りをつくす中、神商連共済会は助け合いをひろげ、いのちと健康を守る運動をすすめてきました。
    神商連共済会は今年創立40周年を迎えます。40周年の年を、改めて民商・全商連共済会の理念と歴史に学び、民商らしい共済会をめざして活動をします。
    総会では、仲間どうし助け合う組織である民商と共済会の果たす役割を深くつかみ、「民商らしい共済運動」を共にすすめていく運動方針とその先頭に立つ役員を選出しました。
    選出された新しい共済会役員は次の通りです。
    【理事長】  阿部 實
    【副理事長】 菅沼 純一
           漆原 晃
           荒木 和彦
           高橋 克彦
    【会 計】  鏡  専一
    【専務理事】 藤森 郁雄

  • 厚木民商が国保料の集団減免申請!14人が提出!

    6月27日(土)、厚木民商は恒例の国民健康保険料減免相談会を行いました。午後・夜の2回で16人が参加。「これから入院し手術する。仕事もできないので申請したい」「円安・原料高に消費税増税で苦しい」「景気は上向きどころか下がったまま上がらない」「住宅ローンがあり、ダブルワークで働いている」など、それぞれが大変な事情を抱えています。最近3か月の収支で、最低生活費の1・2倍以内の所得状況なら減免の対象です。
    6月30日(火)午後7時30分から厚木市国保年金課の窓口で集団減免申請を行いました。民商の役員・事務局員が立ち会う中、10個のブースで各職員が申請書を受理し、直近3か月の「平均生活収支状況調書」と添付資料を確認しました。初めて申請したNさんは「保証債務の返済などで生活はぎりぎり。減免できればうれしい」と話しています。
    国保料減免申請は、納期未到来の保険料についていつでもできます。お気軽にご相談ください。

7つのまちがいさがし

民商紹介ムービー

県下民商のホームページ