【神商連しんぶん2015年10月号】
  • 第1分科会 ーこうやって商売を切り開くー
    「客を待つ商売はしない」講師 井出 重夫さん 多摩麻生民商

    多摩麻生民商の三役を務める井出さんは、川崎市多摩区菅(すげ)の住宅地で鮮魚店を営んでいます。
    井出さんが商売を始めたきっかけは、近所の人に「ここで魚屋をやってみないか」と言われたこと。
    54年前の1961年に商売を始めた当初は、田畑の跡地に166世帯の市営住宅が建ち並び、周りには10軒ほどの農家がありましたが、店に来るお客さんだけでは生活ができませんでした。
    井出さんは三輪自動車に魚を積んで「引売り」をして住宅街を売り歩きました。
    思いの外よく売れた「引売り」と夕方からは店売りに力を入れました。どうにか商売が軌道に乗った頃長女が生まれ、続けて長男、次男と、あっという間に家族が5人になり生活はたいへんでした。
    5年ほど経ち、府中で2店舗目を出しましたが、借金をつくってたたみました。その当時友人から民商を紹介され、金融で入会し、4年後に借金を返済。仕出しと店売り中心の商売に切り替えました。
    「お客を待つ商売はしない」と、パートを頼んで、地域の会社や病院に飛び込み、顧客開拓のため営業に走り回りました。朝の早い商売ですが、夜遅くまで翌日の仕込みも頑張りました。
    「どんな場所でもまじめに働く姿が町の人に信頼されたと思う」と語る井出さん。冠婚葬祭や上棟式、町内の催し、近隣の保育園からも注文が来るなど、近所でも評判の鮮魚店になりました。77才の現在も毎日営業に励み、一心に働いています。

  • 第1分科会 ーこうやって商売を切り開くー
    「天空の肉屋」講師 岸 健一さん 横須賀民商

    横須賀市鴨居で精肉店を営む岸健一さんは横須賀民商会長と神商連の副会長も務めています。
    駅からも繁華街からも離れた丘の上の住宅街で  38年商売を続けている岸さんの知恵や工夫とは?
    「安値で勝負するスーパーと同じことをしていたら生き残れない」とブランド肉に特化するなどオリジナリティを打ち出す工夫をしました。何よりも、買ってくれるお客さんの声から買ってもらえる商品をと、お客さんの要望に応えた商品づくりにこだわりました。
    「こんなのあったら食べたい」「こういうのを作ったらどう?」という声から生まれた商品は餃子にコロッケ、シュウマイ、ハムカツと多数。中でも、肉たっぷり肉屋ならではの春巻きや甘くておいしく、50円という安さの「たまねぎカツ」は評判です。
    お客さんを大事にし、コミュニケーションを大切にする「近所のあったかい肉屋さん」の岸さんだからこそ、お客さんも「こんなの食べたい」と言いたくなります。その声を機敏に実現してこそ、「私だけの味」が生まれます。
    お客さんと一緒につくったオリジナルの味・惣菜づくりは材料の無駄を省くことにもつながり一石二鳥です。
    岸さんはたいへんなことも、家族、民商や地域の仲間、そして、同じように全国で頑張る仲間がいたからこそがんばってこられたと語ります。「若い仲間にも全国の業者が培ってきた知恵に学んでほしい。知恵と工夫がいっぱい詰まっている商工新聞をもっと読んで活用したらいいよ」と笑顔。
    「商売を続けてこそ毎日がある。長年の経験におごらず日々お客さんと商売に誠実に」と心がけています。

  • 県商工交流会 全体会講演・第1分科会講師 石田 仁さん

    商工新聞で連載中の「今を生き抜く生業塾」の"塾長"。「今を生きるため」の経営のあり方、経営力アップの具体的なアドバイスが好評です。
    全体会の講演と第1分科会では会員パネリストの商売の経験や知恵と結び、アドバイスをしてもらいます。

  • 県商工交流会 第2分科会講師 高浦 吉史さん

    SNSを商売に生かそう!
    映像制作など幅広く手がけ、神商連のホームページも担当している高浦さんがSNSの活用について話します。ビジネスモデルで日々活用している方法や工夫を実例で紹介します。
    スクリーンを使い、 よりわかりやすく学びます。「実用には欠かせないアカウントの作り方までやりたい」と構想を練っています。
    「SNSって何?」という人も、「すぐに活用したい」人もぜひ参加してください。

  • 第1回経営成長セミナー 「商売を元気にしたい!」学んで経営アップ

    戸塚民商経営対策部会は8月20日に第1回経営成長セミナーを開催。会内外から26人が参加しました。講師は戸塚民商会員であり「給qオートサービス」代表取締役の北原卓也さん。北原さんは下北沢の街づくり・活性化を考えるコミュニティカレッジ「下北沢大学」を運営している1人です。北原さん自身も日夜商売を伸ばす努力を実践中の経営者です。
    セミナーでは補助金・助成金の活用や集客・人材確保の方法、コミュニティの必要性について講義。
    参加者のうち過去に補助金申請をした人が2人という状況に、北原さんは「補助金は税金が使われている。だれにでも受ける権利がある」などと制度の積極的な活用を呼びかけ、実践の経験も織り交ぜながら軽快に語りました。
    講義の後は参加者全員で交流。意見交換や各自の商売や経営への意欲を語りあいました。「同じように経営努力を重ねる北原さんは身近で説得力があってよかった」「知らないことが学べた」「民商で学ぶ場をつくるのはいいこと。今後もセミナーを続けてほしい」など感想が出されました。経営対策部は今後の継続開催を決めています

  • 「あきらめないぞ」民主主義は生きている!

    9月18日参議院本会議での強行採決を許さないと、4万人を超える人々が国会前に集結し「戦争法案を絶対通さない」「安倍内閣いますぐ退陣」と抗議のコールが国会を包みました。
    「憲法を生かす政治を国民がつくる」という民主主義の力を目の当たりにする姿でした。
    民商・神商連は連日国会に結集し、また地域で世論を広げ法案を廃案に追い込むために全力をあげました。今後も戦争法を廃止させるために奮闘していきます。

  • 第19回中小商工業全国交流・研究集会(2015年9月5日・6日)
    次回は会員さんと一緒に! 東 剛史郎さん 湘南民商事務局長)

    全国商工交流会は2年前に続き2回目の参加です。中小業者を中心に産・学・官が一堂に集う壮観な全体会でした。
    高等専門学校(高専)の先生の講演は、専門性・学術性が高く難解でしたが、中小業者が製品開発や新商品のデータ裏付けなどで高専と連携することは、高専にとっては研究テーマ・学生の課題づくりができ、中小業者と高専の双方に貴重な相乗効果がうまれるという話には、目からウロコが落ちました。
    「憲法講座」では「戦争法案」を大批判する痛快な講座でした。これまでは社会運動も少し冷めて臨むのが学者だったが「この戦争法案は憲法や民主主義を破壊する」と危機感を感じ行動に立ち上がる学者が多く、「創価大学の先生とも運動の中で強く共鳴している」という発言が印象的でした。
    中小企業振興条例の分科会では、全国で条例づくりが盛んにとりくまれていることを知りました。施行や運用に苦労しながら奮闘する報告や中小業者がどう関わっていくかなど課題が提起されました。また、住宅・商店版リフォーム助成も、各地の運動や経験を生の声で聞くことができてとても刺激的でした。
    次回は次世代を担う現役会員さんと一緒に参加したいです。

  • 戦争法廃案にして マイナンバー制度も延期・中止させよう! 川崎民商協議会

    川崎民商協議会は8月30日に「マイナンバーで中小業者はどうなる」学習会を開催。60人が参加し、奥津年弘税理士が制度の問題点を解説。事業主の負担や政府の狙いなどを学び、「こんな制度はやめるべき」と怒りの声が多数あがりました。
    参加者はマイナンバー制度の延期・中止を求め、悪政を止めるためにも大きな民商をつくろうと決意しました。

  • ウェルカム企画来てね!!! (2015年11月15日)

    神青協と神商連は11月15日に神商連会館で全青協40年ウェルカム企画にとりくみます。実行委員会では青年部づくりや世代継承の契機にできる元気が出るとりくみにしようと練り上げ中です。

  • ふいごとそろばん 渋谷 とみさん 湘南民商

    私は旅行が好きで、暇を見つけてはいろいろな国を訪れています。日本を離れることによって、自分の住む日本が見えてきたり、自分自身すなわちアイデンティの確認もできるからです。
    ▼特に好きな国がベトナムです。2002年に初めてホーチミンに行ったときは衝撃的でした。バイクの5人乗り、物乞い、町中の喧騒に足がすくみそうでした。人々が必死に生きる姿を見て、体中の血が沸き立つような興奮を覚えました。"人間が生きるということはこういうものだ"
    ▼昨年再びベトナムへ行ったときには光景が変わっていました。相変わらずバイクは多いが、近代的なビルが建ち並び、レストラン、ハンバーガーショップ、そして若者のスマホと今の日本のような光景です
    ▼ベトナム戦争が終わって40年。今ベトナムは経済的に大きく発展しつつあります。ベトナム戦争で約500万人が命を落としました。そして現在、障害者が世界一多いのがベトナムです。アメリカ軍の撒いた枯葉剤の影響が子や孫の代に及んでいるからです。日本と同じく、ベトナムも現在の平和と繁栄は尊い犠牲の上に成り立っていると言わざるを得ないのです。

  • 「誇りの持てる仕事 やってよかった!」
    丹沢山麓舎 山口 千代松さん
    秦野市横野346-2 TEL:0463-68-2575

    秦野民主商工会の山口千代松さんは大学卒業後、地元のスーパーで約20年間青果、鮮魚部門のチーフとして働いていましたが、真夏でも10度前後の職場環境のため、夏バテから腹膜炎を起こし緊急入院。医師から「このままでは命が危ない」と言われ、現在のビルメンテナンス・清掃業に就きました。現在、パート・アルバイト11人で、飲食チェーン店の清掃から、ビルの床清掃などを手がけ、朝5、6時から連日フル操業です。
    今では取引先も安定して、お客様に感謝されるこの仕事に誇りをもち、「やって良かった」と語ります。
    「民商のことは仲間の話で以前から知っていた」と話す山口さん。法人申告でしたが、毎年のように税務署から呼び出され「法人で申告するのは無理」と言われ、法人を解散して2年前に入会。現在は個人事業主として申告しています。
    今年5月からは民商の常任理事と支部長としても頑張っています。先日も汚い事務所の床清掃を丁寧にやっていただき、役員にも喜ばれています。

7つのまちがいさがし

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