【神商連しんぶん2015年12月号】
  • 盛り上げよう!「商売・人生・民商」 第9回県商工交流会

    民商・神商連は、11月1日に神商連会館で第9回商工交流会を開催し、県内の民商から97人が参加しました。消費税8%への増税や円高など、厳しい経営環境の中でどう商売を切り開くか、地域経済をどう活性化させるかをテーマに商売を交流しました。

  • 全体会

    全体会では、「今を生きる生業」をテーマに経営コンサルタントの石田仁さんが講演。「地域のお客さんにとって、なくてはならない存在になること。利益を出し続ける商売を追及することが大事」と強調しました。
    石田さんは「商売に対する執念・意欲をもとう」「常連プラス新しいお客を取っていかないと続かない」「商売はきちんとした構えがないとうまくいかない。商売にこだわりを持とう」と呼びかけました。商売は環境に適応することが大事と「マイナスなことでもお客さんにはっきり伝えること。同時に自分にできないことでも民商のネットワークで要求にこたえることで適応しよう」と話しました。
    石田さんの話に「わかりやすい」「参加できなかった会員に聞いてほしい」などの感想が寄せられました。
    次に岸実行委員長が問題提起をおこない、「信念を持って商売を続けている。お客さんの声にこたえる商品を販売して喜ばれている。大型店に負けない商売をがんばる」と商売の意気込みを語りました。

  • 〜こうやって商売を切り開く〜 第1分科会

    第1分科会は5人のパネリストが「こうやって商売を切り開く」をテーマに自身の商売を語りました。
    多摩麻生民商の井出重夫さん(鮮魚・仕出)は「商売をめぐる環境の変化の中、魚屋は魚をただ並べていれば売れるわけではない。漬物や惣菜など独自のものを売る。旬や素材を活かして料理法を工夫している。品物と一緒に自分の人柄を売っている」など商売の理念を語りました。
    横浜南部民商の長岡真也さんは行政書士になって3年目。「高齢者や地域で困っている方のなんでも相談のような仕事。成年後見・介護など、ここまでやるのかというところまでお手伝いしたい。フットワークの良さを強みに年中無休・24時間どんな仕事も請ける」「人を大切に」を理念にとりくんでいると語りました。
    戸塚民商の平澤一利さん(飲食)は地酒と地元の食材を使った和食の店。「手作りにこだわり、冷凍の品は3種類しか使っていない」とメニューや値段設定への工夫や「お客さんに喜んでもらえることを常に考えている」と努力を語りました。
    仕出し弁当店を営む近藤桂子さん(大和民商)は、「すべて手作り。毎日食べたいお弁当をめざしている。従業員を大切に、自分が食べておいしいと思える弁当作りを努力している」と商売をアピールしました。
    多摩麻生民商のSさん(機械加工)は従業員18人で主に電子部品のコネクターを製造。「お客様のその先のニーズに応えて短納期で高性能の製品提供」と強みを語り、「いつでも好機。仕事が手薄なときこそ開発・営業に回る。うまくいかなかったときは、取引先からどこが駄目だったかを聞き、次のステップにする」と経営方針を語りました。
    石田さんは各パネリストへアドバイスし、最後に「異業種の交流をもっと活発におこない、商売に幅を持たせていくことが大事。30年間コンサルタントをしてきたが、最高の会でした。発言者がみんな素晴らしかった」と結びました。

  • 〜SNSをどう商売に生かすか〜 第2分科会

    映像制作を手がける神青協議長の高浦吉史さんがSNSをどう商売に生かすか?≠テーマに講演。
    利用方法やSNSとは何かをスライドを使い説明。インターネット普及状況やSNSの利用者数に「そんなに?」と会場から驚きの声があがりました。「SNSとメールはどこが違うの?」という質問にも丁寧に応じていました。

  • 〜どうする地域の活性化!?〜 第3分科会

    神奈川県商業流通課の鈴木博明さんが県内商店街の現状をふまえ、地域の業者支援に必要なことを自身が関わってきた商店街振興の具体例を紹介しながら地域活性化について考えました。
    鈴木さんは地域独自のアイデアで盛り上げていくこと、とにかくやってみることが大切と強調。行政は「まちのコーディネーター」。信頼関係を築いていきたいと話しました。

  • 全青協40周年 ウェルカム企画
    「商売を伸ばして☆魅力ある青年部をつくろう!」神奈川県青年部協議会

    11月15日に神青協と神商連の共催でおこなわれた「全青協40年ウエルカム企画」は20民商から50人が参加し、初めて参加する業者青年もいて、元気の出るとりくみとなりました。
    「参加者を集めるには若い人も参加したい内容に」と青年部から提案があった「共通番号制(マイナンバー)学習会」を企画の一つに入れて、開催。若林重利副会長は「法律の正式な名前には『識別』という言葉が入っていて、狂牛病が流行った時も『牛の識別』する法律ができた。これは国民を管理する法律」と性格を紹介し、「省庁交渉で番号を書かなくても申告書は受けつけるし、不利益もないと言っている。これを参考にして、対応を決めよう」と話しました。
    学習会後、鎌田保さんをはじめ4人の三役が自らの民商への思いと青年部への期待を語りました。また、神青協の高浦吉史さんは「商売を立ち上げた時の苦労」、長岡真也さんは「行政書士としてのやりがい」、佐藤武蔵さんはカット(理容業)の実演をして、企画を盛り上げました。
    後半の交流会では「青年部のみなさんに刺激を受けた。民商で青年部をつくりたい」などの感想が述べられ、青年部を大きくしようと熱気に包まれたとりくみとなりました。

  • 「マイナンバー、あなたはどうする!?」
    商工新聞を持って商店街で対話したら・・・鎌倉民商

    鎌倉民商は11月26日に小町商店街でマイナンバー制度の延期・中止を求める署名宣伝を行いました。
    5人の参加者は二組に分かれ、「商工新聞」マイナンバー号外と署名を手に買い物客でにぎわう商店に入って対話。
    「マイナンバーどうするか決めてますか?」と話すと、中にはもう申請済みと言う人もいましたが、これからという人がほとんど。「どうしていいかよくわからない」という人も多く、号外を広げるとのぞきこみ、話に耳を傾けてくれます。
    突然の来訪と号外を広げてどんどん話す勢いに、最初は戸惑いながらも、「メリットはないんですよ。国民を管理し、業者に負担を押しつけるマイナンバー制度に反対しています。延期・中止を求める署名に協力してもらえませんか?番号を書かなくても税務署は申告書を受けつけると言ってるんですよ」と話すと、「そうなんですか?書かなきゃいけないと思ってた。よく読ませてもらいます」と制度についてよく理解できていない人が多くいました。
    「どうしていいか分からなかった」と話す骨董品店の女性店主は、「戦争法と同じで、国民に知られないうちに進めようとする安倍首相のやり方が許せない。来てくれて話が聞けてよかったわ」と署名してくれました。
    この行動で22軒と対話し18人分の署名が集まりました。小町通りで小売店を営む鎌倉民商の仲地漱祐さんは「マイナンバーも、戦争法も消費税も根っこは同じ。多くの人に知らせて怒りにかえてマイナンバー制度を中止させたい」と意気込みを語りました。

  • 26自治体と懇談 神奈川県商工団体連合会

    民商・神商連は小規模企業振興基本法にもとづく「基本計画」と「地方版総合戦略」の策定に小企業者要求を反映させようと県下の26自治体と懇談をおこないました。「経営・暮らし・健康の向上調査」結果を示し、小企業者の実態調査の実施など7項目の要求で話し合いました。どこの自治体でも地域の振興について熱心な意見交換をおこないました。
    とりくみの特徴はどこでも「循環型の地域経済」、「地域を支える小企業者の役割」で対話が弾んだことです。茅ヶ崎市では副市長が「循環型の地域経済をつくることが政策のポイント」「地域のコミュニティーづくりに小企業者の役割はかかせない」、葉山町長は「住宅リフォームの制度は若者の昼間人口を増やし、防災面で地域を支える力になっている」と小企業者の役割を評価。山北町の副町長も「町を支えているのは地元の中小業者。災害時の緊急の復旧工事は地域を知っている業者でないと対応できない」と地元業者の役割を紹介しました。
    特徴の2つ目は小規模な自治体ほど職員自身が地域の小企業者と皮膚感覚で結びついており住宅リフォームや商店リニューアル制度の実現について、熱心な意見交換ができたことです。この制度を実施している高崎市長の講演記録を渡し、住宅リフォーム助成では経済効果が23倍にもなること、空き店舗対策の試行錯誤の中から商店リニューアル制度が誕生したことなどを紹介すると興味を示し、聞いていました。

  • 商売をのばそう☆魅力ある民商青年部をつくろう!

    11月15日に神青協と神商連は「全青協40周年ウェルカム企画 商売・人生・民商そして青年部」をおこない、学習・交流しました。神商連会館でおこなわれた「全青協40周年ウェルカム企画」に20民商から50人が参加しました。
    神青協は8月から神商連三役会との話し合いと実行員会を重ね、業者青年に魅力ある企画にしようととりくんできました。神青協幹事を中心に部員や対象者への声かけ、移動幹事会などで民商役員へ意義を語り、企画成功のため訴えをおこなってきました。
    老若男女が集まった会場では、若林県連副会長を講師に共通番号制(マイナンバー制)についての学習をおこない、業者への負担を押しつける実務内容、制度導入の政府のねらいを学び意見交流をしました。

    学習のあとは、県連三役の鎌田さん、岸さん、阿部さん、高橋さんが自らの商売を語りながら「民商と青年部の果たす役割」と青年部への期待を語りました。神青協からは神青協議長の高浦さんが自身も商売の立ち上げ当初は苦労の連続だったが、家族や回りの協力も得ながらどうすれば商売を伸ばせるのかと「PDCAサイクル、事業活動における生産・品質管理などの管理業務を円滑に進める手法の一つであるPlan(計画)→ Do(実行) → Check(評価)→ Act(改善)」を徹底して経営努力を重ねてきたことを語りました。副議長の長岡さんは商売人の家に生まれた生い立ちや民商との出会い、行政書士としてのやりがいや将来への希望を語りました。
    幹事の佐藤さん(理容業)は自慢のカット技術を実演披露しながら、商売やお客さんへの思いややりがいを語り、企画を盛り上げました。

    同じ業者青年として共感☆青年部へ入部
    横浜南部民商から参加したソフト開発エンジニアの牧野さんは横浜南部民商の商工交流会への参加を機に長岡さんなど民商青年部との交流を深めてきました。ウェルカム企画では同じ業者青年として苦労しながらもいきいきと頑張る青年部員の姿に共感し、入部しました。

  • 県が「実態調査をおこなう」と約束
    11月13日 産業分野の対県交渉 神奈川県商工団体連合会

    神奈川県商工団体連合会は11月13日、13民商と県連から19人の参加で県民連絡会主催の産業分野の対県交渉をおこない、県側は小企業者の実態調査をおこなうことを約束しました。県側は竹村企画調整担当課長をはじめ、14人が対応しました。
    民商・神商連は「経営・暮らし・健康の向上」調査で明らかになった小企業者の6割が所得300万円以下で、年金や家族の収入をつぎ込みながら、商売を通して、地域を支えている実態を紹介し、小企業者の実態調査の実施を要求しました。県側が示した「モニター制度」による調査の件数が2ケタにとどまり、実態をつかんでいないことが明らかになり、調査を約束しました。引き続き、調査内容を要求しながら、実施を迫っていくことが求められています。
    住宅リフォーム助成制度や商店リニューアル助成制度の要求に対しては、「地域経済の活性化に役立つ」「商店リニューアルは高崎に調査に言った」などと回答しましたが、要求を拒否しました。しかし、昨年のリフォームを地域経済の活性の視点を無視し、住宅政策に矮小化した回答と比較するとかみ合ったものになりました。実現をめざして、県内市町村との懇談を根拠に具体例で迫っていくことが求められています。
    融資では各種税金の完納していないことを持って、「融資を受け付けないことはない」ことを確認しました。

  • ふいごとそろばん 古屋 豊さん 茅ヶ崎民商

    私は子どもの頃から動植物が好きでした。父親が草花園芸農家で、小学校の頃から挿し木や松の盆栽などに親しんできたからです。小学校によく父親のつくったお花を持っていき、先生やクラスメイトに喜ばれ、「花のゆたじい」と呼ばれていました
    ▼農業高校に進学し、農業の基礎を学びました。更に深く学びたいと東京農業大学の厚木農場の練習生になりました。全国から仲間が集まり、充実した日々を送り、正式に短期農業科造園コースに入学しました
    ▼そこで初めて造園の奥深さを知り、「これで生活をしていきたい」と思いました。少しでも早く現場で技術を身に付けたいと考え、大学は中退し、造園会社に就職しました。しかし、公共事業が多く、私は個人宅で小規模でも繊細な庭造りをしたかったので三年で退職し、麻布で老舗の庭師の方に弟子入りしました
    ▼覚えた仕事は今の仕事に活かされています。現在は仕事の傍ら畑や果樹園を造り、愛犬や金魚の世話にもいそしみ、公私共に動植物に囲まれた毎日を過ごすことが私にとっての生きがいであり、幸せです。

  • 「家族で心のこもった"おもてなし"」
    「さくらや」 西村 美智子さん 伊勢原市大山12 TEL:0463-94-3919

    「さくらや」は大山の阿夫利神社境内で明治時代から営まれているお店です。代々大山の参拝客を相手に土産物と飲食を販売。大山のケーブルカーを降りて下社の目の前に並ぶ2軒の茶店の神社側が「さくらや」です。店を切り盛りしているのが西村美智子さんです。佐賀県から四代目に嫁いで47年になります。民商には義父の代からでまさに草分けの会員です。夫正道さんが病気で亡くなり十数年になりますが、後家のがんばりで采配をふるっています。
    商品の運搬は大山寺からは背負子です。重い荷物の運搬と休みなしの仕事ですが、今では五代目の息子記一さんが厨房を一手に引き受け、店頭では娘さんがきめ細かい対応をしています。
    下社まできた登山者には大山の名水のサービスはたまりません。杖の貸し出しや山頂までの所要時間、ケーブル乗り場やトイレ案内までしています。
    ミシュラン・グリーンガイドに紹介された大山へ新型ケーブルカーで来てください。まだ紅葉を楽しむことができるかも。

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