【神商連しんぶん2016年10月号】
  • 「生きぬく立場で対応を」鎌倉民商 新谷 晃(仮名)さんが訴え

    メーデー実行委員会で鎌倉市と交渉 8月24日


    鎌倉民主商工会は鎌倉・逗子・葉山地域メーデー実行委員会の一員として、8月24日(水)におこなわれた鎌倉市との懇談に臨み、5人が参加しました。この中で、病気が原因で市税が滞納になり、鎌倉市の機械的な差押えで経営とくらしがつぶされそうになっている新谷晃さんが「経営とくらしの実態を把握して対応してほしい」と訴えました。この懇談には鎌倉市側は各部署から50人、実行委員会からは10団体25人が参加しました。
    鎌倉民商はこの懇談にあたって、次の6項目の要望を提出しました。@小規模振興基本法を生かす施策を、A地域経済振興と仕事起こしのために!B金融制度の改善のために、C徴収行政の改善について、D生活福祉資金の改善について、E「消費税率を5%に戻し、10%を中止すること、所得税法第56条の廃止すること」を国に求めること。
    この要望書に対し、送られてきた鎌倉市からの回答を検討し、担当を決めて、事前に準備をしました。
    特に徴収行政の改善については、市税の滞納で困っている新谷晃さんが自らの思いを文書にして、当日、読み上げる準備をしました。文書を紹介します。

     


    「納税緩和制度で滞納金を払い家族の生活を守りたい」
    私は家族と一緒に鎌倉市内で営業して50年になります。過去には一定規模でそれなりに営業していましたが、ここにきて私が中咽頭がんになり、また、父親が脳血栓から脳梗塞を患い、現在は細々と営業を継続している状況です。
    私が父の市税滞納を知ったのは平成25年頃です。現在、市税滞納額は本税400万円強、延滞金730万円を超え、合計は約1150万円です。長年累積した多額の滞納が残っており、とても納めきれません。そのことが今後の営業上、大きな「重石」となっています。わずかな財産を差押え・競売となれば私たち一家が路頭に迷ってしまいます。滞納整理については機械的な差押えなど、滞納者の生活実態把握抜きの徴収はおこなわず、商売やくらしの状況を把握し、実情に即した対応をしていただきたいと思います。また、払えない税金に対し、納税緩和制度というものがあることを知りませんでした。私は営業を続けて、滞納金を払っていき、私の家族の生活を守っていきたいと思います。

     


    発言中、会場は静寂に包まれました。
    鎌倉民商は今後、要求検討会の中で、新谷さんの要求を実現していくことと合わせて、多くの業者が滞納で困っている状況をどうしていくのか、民商が問われていると要求検討会で話し合っています。鎌倉市に要望した6項目についても政策提案を含めて検討し、懇談・交渉を今後も重ねていくことにしています。

  • リフォーム助成を仕事につなげる 三浦民商 Kさん

    三浦市は平成23年度から住宅リフォーム助成制度を実施しています。Kさんは、住宅リフォーム助成制度を仕事につなげています。
    知り合いに屋根の改修や外壁の塗り替えなどの工事を提案していましたがなかなか受注には至っていませんでした。提案した方の娘さんが近所で中古の家を購入。屋根の改修と外壁塗装が必要でした。そこで三浦市のリフォーム助成制度(平成27年度は、20万円以上の工事で8万円の商品券が助成されること、先着順に78人まで申請を受け付ける)の内容を話すとOKとのこと。同時に知り合いの方もリフォームすることになり、2件を受注することになりました。
    助成金は、平成23年から25年は5万円、26年は7万円の助成でしたが、27年度は商品券でありますが8万円の助成ということで内容が充実しています。
    知り合いの方の隣の家の方も工事を見てリフォームしたいと。もう申請は終わっていましたが、助成分を値引きして、もう一軒受注することができました。
    三浦民商では、この制度をもっと活用出来るよう建築関係の会員さんに情報を提供していきたいと考えています。

  • 原点に戻った闘いを 8月28日・29日県連幹部学校

    神奈川県商工団体連合会は8月28日(日)・29日(月)静岡県伊東で幹部学校を開催。21民商から68人が参加して、「基本方向」「第52回総会方針」などを学びました。「力があり、聞くものを奮起させてくれる」「闘いながら大きな民商を築き上げた歴史を思い起こさせた」など、元気をつかんだ感想が寄せられました。
    学校は鎌田保会長の「基本方向」の講義で始まりました。「日本の戦後政治の原点は軍隊の武装解除、戦争犯罪人の処罰を求めたポツダム宣言にある。憲法違反の安全保障法制(戦争法)や憲法の改定はこの原点を踏み潰し、再び『戦争する国』をつくること。これにたたかう民商を大きくしよう」と訴えました。総会方針の講義をおこなった若林重利副会長は「全商連会長 太田善朗さんに聞く」の記事を読み上げて紹介し、「中小業者も転換期にある中で、地域のナショナルセンターとして、くらしと地域経済を守る為、原点に戻ったたたかいをつくろう」と話しました。阿部共済会理事長は「共済会まかせにせず、民商として共済会の魅力を全会員に伝えるとりくみを広げよう」と強調しました。
    「自主計算・自主申告に対する闘い」と民商運動をテーマに講演をした増本一彦弁護士は「権力は『毛のあるかぎりむしり取る』。このことをさせない=権力とのたたかいと抵抗を組織することが民商運動ではないか?」と民商の原点を強調しました。増本講演の前に西馬場学、下谷清人、富塚昇の新三役が「商売・人生・民商」と題して、生きざまを語り、参加者は共感を持って聴いていました。2日目は分散会で基本方向と総会方針を深める討議をしました。

  • 地域の活性化は小企業にかかっている 夏期研究集会に参加して 富塚 昇さん

    8月20・21日に岐阜大学を中心に「夏期研究集会」(全商連商工研究所主催)が行われ参加しました。
    今年のテーマは、「地域から変える、地域からつくる共生経済」でした。
    一日目は、「小規模企業を主役に地域の再生を」、「岐阜の地場産業と地域づくり」、「チャンスを開く事業継承・経営革新」の3つのテーマで講演と討論がありました。
    討論を聞いて思ったのは、地方の活性化や文化を守っていくのは、私たち小企業・家族経営の肩にかかっているという事でした。安倍政権も「地方創生」を盛んにとなえていますが、結局大手と裸で競争させられ、町中から小規模・家族経営がどんどん消えていっているのが現状で、「地方創生」と言いながら、地方崩壊を招いています。そうではなく、小規模・家族経営が地域活性化には絶対に必要だという事です。
    二日目、私は「ものづくり」の分科会に参加。
    助言者の井内尚樹教授(名城大学)の「20年ごとに遷宮を立て替える伊勢神宮から学ぶべき。立替の材料となる森林資源は二百年産業。私たちは二百年先を考えているか」という問題提起は印象的でした。

  • 商売・人生を語る
    「建築から骨董屋に転換」 茅ヶ崎民商 木村 正人さん
    【どうぐ屋きむら】茅ヶ崎市鶴が台9-4-202 TEL:0467-51-5514

    私は茅ヶ崎民商西部支部所属の「どうぐ屋きむら」木村正人と申します。古物骨董小売業を営んでいます。
    以前は横浜で建築関係の仕事をして、確定申告は税理士にお願いしていました。体調を崩し、仕事をやめ、12〜13年前に茅ヶ崎に越してきました。
    時代箪笥を中心に生活骨董等、ちょっと古い物を、毎月第3土曜日にはやまと古民具骨董市で、毎月第3日曜日には湘南江の島・瀧口寺骨董市で販売しています。それ以外の日は趣味の遺跡発掘作業をしています。
    その時にいっしょに作業していた現西部支部の奥寺支部長に確定申告、自主記帳の方法を相談したことがきっかけで茅ヶ崎民商を紹介され、入会しました。
    みなさまの親切丁寧なご指導を受け、確定申告も順調にできるようになりました。今は支部理事と共済会理事を兼務しています。微力ながら拡大行動や署名活動に、また宣伝カーの運行のお手伝いをしています。 今後ともよろしくお願いします。

  • ふいごとそろばん 伊勢原民商 蟹澤 慎吾さん

    「光陰矢の如し」といいますが、私が伊勢原民商に入会したのは1976年5月ですから、40年の歳月がたちました。入会した当時の会員は確か200人近くいたと思います。入会した翌年の総会で副会長に昇進しました。秦野民商伊勢原支部から独立し、伊勢原民商となってから2年後に私が入会したことになります
    ▼私の職業は6000Vで50KVA以上の受電所を持つ事業所の電気保安管理と高圧配線工事の完成試験の仕事です。また、工場等に搬入された機器および配線等の絶縁耐力試験、劣化診断試験等を実施し、安全に稼働することを証明し、使用者に示すことです。電気事業法施行規則にもとづき電気設備は年1回定期安全検査が義務付けられており、こうした仕事もしています。この仕事の多くは工場が休みの休日におこないます。特に絶縁耐力試験は1万V10分間機器に印加しますので、付近の安全処置がたいへんになります
    ▼私は今年の7月13日に80才を迎えました。9月12日に傘寿を祝う会で出生地の岩手県花巻市(旧谷内村)に帰郷します。昔の仲間に会うのが楽しみです。

7つのまちがいさがし

民商紹介ムービー

県下民商のホームページ