【神商連しんぶん2017年06月号】
  • 「至らない対応があれば、厚労省として対応する」
    「不当な現場排除は相談窓口を活用してほしい」
     5月25日 神商連が社会保険料の徴収・建設現場からの排除で厚労省などと懇談

    民商・神奈川県連は5月25日、社会保険料の強権的な徴収と建設現場からの不当な排除の問題で、厚生労働省、国土交通省、中小企業庁と懇談をおこないました。これははたの君枝事務所を窓口にして設定したもので、民商・県連から鎌田会長、富塚副会長をはじめ、7民商から9人が参加しました。国側からは厚生労働省として厚生年金保険適用徴収専門官の濱村明さん他2人、国土交通省から建設市場整備課労働資材対策室課長補佐の荒井優美さん他2人、中小企業庁から企画課課長補佐の佐伯徳彦さん他1人が参加しました。

    冒頭、鎌田会長が「社会保険料問題で中小業者の実態を知って、元気で商売ができる方向で知恵を聞かせてほしい」とあいさつ。@社会保険料の滞納徴収にあたり、経営存続を前提に徴収猶予の相談に誠実にのること。A未加入事業所への加入勧奨は実情に十分配慮すること。B1人親方の社会保険未加入による下請排除をやめること。C小規模企業振興基本法を踏まえて、社会保険料の引下げなどの制度改善を図ること。以上4点の要望に対して回答が示され、懇談しました。

    川崎幸民商の松本事務局長は身内の介護でうつ病が発症し、社会保険料の支払いのめどが立たなくなった相談者に対し、年金事務所の担当者が「悪質だ」「上を通せば(年金機構との交渉結果)とおると思うな」「次はないぞ」、などと脅かされた実態を訴えました。濱村氏は「滞納の解決は事業主から事業状況などの話を聞いて、原因を追究して、改善を図るのが基本」とし、「脅しなどいたらない点があれば、連絡してほしい。対応を調査し、問題があれば改善する」と回答しました。

    川崎中央民商の野口事務局員は「1人親方で社会保険に加入する義務のない人でも、親会社の担当者は義務のある人とない人を区別するのが面倒なため、現場から排除し、個別に話しても改善しない」と訴えました。荒井さんは「現場入場等のとりあつかいについて文書を出して指導している。相談窓口を設けているので活用してほしい」と回答しました。「文書の指導も大事だが実態にあわない、記者会見などでマスコミを使って、知らせることを徹底してほしい」と訴えました。

    また、中小企業庁には「社会保険料で中小企業がつぶれれば日本の経済を支える力が無くなること。それでは成長もできない」と指摘し、社会保険料の引下げを要求しました。鎌田会長が「『生きることを優先』を原則にして、社会保険問題を解決する手立てをとってほしい」と訴え、懇談を終えました。

    懇談終了後、「不当事例に対応する」とした回答を根拠に実態を把握し、改善を求めるとりくみを積み上げ、制度改善を求める声にして、国会質問と結びつけて前進を切り開こうと話し合いました。

    1人親方の現場入場問題の相談窓口は0570-004976です。

  • プライバシーの侵害!厚木市 個人番号記載を見送り 厚木民商

    自治体が特別徴収決定通知に個人番号を記載して一方的に送りつけるのは個人のプライバシー県への侵害であり、従業員と事業主とのトラブルや番号漏洩などの問題につながります。厚木民商が参加する「重税反対実行委員会」は、住民税特別徴収決定通知に、個人番号を記入して送付する問題や、市税滞納処分の問題で厚木市市民税課・収納課と懇談を行いました。

     

    番号不記載は県内3自治体

    厚木民商や実行委員会は厚木市長あてに請願書を提出し、話し合いを重ねてきました。

    市民税課は「個人情報の保護は重要。書留配達を検討したが5月31日までに送達できる見込みがたたないため、今年度は見送った」と回答。

    総務省は「Q&A」で、全国の自治体に番号記載の圧力をかけています。自治体が事業者に個人番号を提供する法的根拠に、番号法第19条1号をあげていますが、「提供することができる」となっており、「しなければならない」ではありません。義務規定ではないので、自治体の裁量で番号を記載しなくても法令違反にはならないのでは、との質問には、「義務とは書いてない」「解釈で提供する」などと歯切れの悪い回答でした。

    個人番号欄を含む「通知」の様式は省令で定められているが、番号欄に個人番号を記載しなければならないとする省令はあるのかと尋ねると、「ない」と回答。送付先1万8千事業所が「必要かつ適切な安全管理措置」が取られているかの把握もできません。総務省「Q&A」は、「事業者は個人番号の適切な管理のための必要な措置を講じることとされている」と、番号漏洩などは事業者の問題とする無責任な態度です。

    番号なしで住民税特別徴収に支障があるのかとの問いには、「支障はないとも言える」「あることでチェックの手間は増える」などと回答しました。

    神奈川新聞の報道では、県内で特別徴収決定通知に個人番号を記載しないのは藤沢市・厚木市・葉山町の3自治体です。厚木市が今年、番号記載を見送ったことは高く評価できます。すべての自治体へのはたらきかけが重要です。

     

    強権的な徴収NO!市民を信頼せよ

    厚木市では住民税と固定資産税の滞納件数は8千8百件、滞納者と接触する職員は11人。収納課全体では正規職員28人で、職員1人あたりの滞納件数は314件です。

    市が5年間で滞納額を半分以下に減らしたことについて課長は、「事務事業を見直した」「限られた人員なので、滞納者対応と督促や滞納処分の事務対応などを分担制にした」「流れ作業で効率が良くなった」「今まで、納税資力がある中でも目が行き届かなかった」などと説明しました。

    明らかに職員不足で、効率を上げるためには機械的な流れ作業で収納率をあげた結果、差押さえ件数は2・7倍になっています。収納課長は、「法律に基づいて行っている」「悪質な滞納者は許さないということ」と弁解しますが、必死で分割納入に努力しているのに、突然に、「これ以上待てない」「あと3回で完納を」「そうでなければ差押えます」などと、追いつめられる市民がたくさんいます。

     

    市民を威嚇する対応はやめよ

    滞納者への督促状は、濃いピンク色の封筒に超大文字で、「重要文書」「至急開封」と書いてあり、「市民税の滞納は許しません!」と何でも差し押さえる写真入りのどぎついチラシが同封されています。

    納付相談で行く窓口にもそのような大判ポスターが目立つところに貼り出されています。これらは滞納者を、「悪」として人格を攻撃し、滞納者だけでなく市民を威嚇・抑圧するものです。悪質な滞納者はごく一部です。厚木市は、大多数の善良な市民を、「滞納者」として、「生活を窮迫させる差押え」を行っています。

    強権的な徴収行政を改めるよう要請し、改善するよう求めています。

  • 憲法記念日に憲法アンケート 相模原民商青年部

    5月3日の憲法記念日に全国各地で、青年たちによる憲法アンケートが取り組まれました。神奈川では若者憲法集会神奈川県実行委員会が主催し、神青協も参加。桜木町駅前と相模大野駅前で行われ、相模原民商青年部の稲山誠一さんも行動しました。

    稲山さんは原水爆禁止世界大会に参加したことで平和に対する思いを深め、学習する機会も増やしてきました。戦争体験者や平和運動に取り組む人たちの生の声聞いて、国の無責任さを知りました。時の政権に怒りの声を上げてきた人たちがいたからこそ、憲法の1つの柱である平和主義が守られてきたのだと思います。安倍政権のアメリカへの従属ぶりが鮮明になってきた今、憲法の理念に立ち返った政治を求めなければとの思いを強くした行動でした。

  • 民商敵視の弾圧事件 ー組織拡大で打ち破ろうー

    「倉敷民商弾圧事件神奈川の会」は4月26日、神商連会館で拡大幹事会を兼ねた「禰屋判決の不当性を学ぶ」学習会を弁護団に加わっている鶴見祐策弁護士を講師におこない、81人が参加しました。

    最初に主催者を代表して「神奈川の会」の鎌田保会長があいさつ。「私たち中小業者は調査で伝票がなければ課税される。資料がなくても国有地を安く払い下げる政府のでたらめに納税者は怒っている。こうした批判をつぶそうというのが共謀罪であり、それを先取りした倉敷民商弾圧事件。禰屋判決を学び、裁判を勝利し、安倍政権を打倒しよう」と訴えました。その後、2016年12月8日の「神奈川の会」第2回総会でおこなわれた禰屋町子さんの講演DVDを視聴し、鶴見祐策弁護士の講演で禰屋判決の不当性を学びました。

    鶴見氏は「検察は起訴すると保釈を認めることは義務だが、禰屋さんは428日も勾留された」と最初から民商つぶしの弾圧であることを指摘しました。そして、判決の内容を第1に申告納税権を「憲法上保障されたものではない」と暴論を展開したこと、第2に第3者でもない査察官の報告書を「鑑定書」として証拠採用する前代未聞の訴訟指揮をおこなったこと、第3に法廷に警察官を入れるという民商敵視の姿勢が判決文に表れていることを指摘し、異常な裁判であることを明らかにしました。

    次に鶴見氏は共謀罪と改悪国税通則法に話をすすめました。3年以下の懲役または20万円以下の罰金を科した扇動罪が入った条文を入れ、通則法を弾圧法規として強行したこと、重税について話し合えば監視の対象となる共謀罪の内容を紹介し、「納税者の権利を守る民商運動はじゃま。これをつぶすため、倉敷民商弾圧事件が共謀罪や通則法改悪を先取りして行われた」と指摘。安倍政権が進める「戦争する国づくり」など政治の反動化と結びついて「倉敷民商弾圧事件がおこなわれている」と訴えました。

    最後に民商弾圧を拡大で打ち破ってきた民商の歴史に触れて、「安倍政権の暴走を止める団体が組織を大きくして弾圧を打ち破ろう」と講演をまとめました。

    三浦事務局長が当面の行動提起をおこない、「地域の会」づくりで4月23日に結成した「横浜西部の会」、6月6日に結成を計画している「横浜北部の会」(準備会)が活動を報告しました。

    閉会あいさつで神奈川労連の山田事務局長は「裁判長は世論を気にしている。だから署名や宣伝で働きかけが重要。世論を広げて勝利しよう」と訴え、散会しました。

  • 核廃絶に向かって歩く 2017日本平和行進

    毎年、5月15日に葉山を出発し、逗子、鎌倉市内を行進。大船観音寺境内にある県内で一か所の、原爆犠牲者慰霊場に集まり、被爆者との懇談集会が開かれます。

    主催団体各代表のあいさつと、通し行進者の発言があり、松平晃さんのトランペット演奏でオープニング。今年は、平和行進60回の節目で、初めて核兵器禁止条約が結ばれようとしている記念すべき年です。いよいよ核廃絶への道が見えてきていますが、唯一の被爆国でありながら、その条約に反対している日本政府への批判が強く訴えられ、共感の思いを強くしました。

    恒例で、被爆者による朗読劇が演じられます。原爆投下の後、国からも世間からも顧みられない困難の中で、手を取り合い、被爆者の団体として立ち上がるには、計り知れない苦労を乗り越えなければならなかった様子が伝えられました。ビキニ水爆実験の被害から、原水爆禁止世界大会開催までの運動、慰霊場建設までの道のり、被爆者協会の活動などが物語風にリレー朗読されました。

    いかに核兵器が非人道的であり、二度と使用されてはならないものか。世界から戦争をなくすことが人類のとるべき道だと、改めて思い知る1日でした。

    3人の通し行進者の中に、19歳のヒイラ・ウォーリーさんという女子大生が米国から参加しています。米国ではほとんど日本の原爆被害が知られてないので、今回の経験で学んだことを知らせ、核廃絶運動を広めたいとの発言があり、感動の輪が広がりました。

    鎌倉民商 漆原晃

  • 商売・人生を語る
    「時代とともに商売を変化させ」秦野民商 建設業 府川 一敏さん
    秦野市並木町1-39 TEL:0463-87-7214

    私の商売は製綿業。いわゆる「ふとんや」でした。人々が生きていくこと、食べることが大変な時代、裸一貫で商売を始めた父親からは、後を継ぐおまえの仕事は甘いとか、意地がないとか、よく注意されたことを覚えています。

    順調だった商売も、不老長寿祈願の紫布団の頃を最盛期に、大手寝具産業の参画などで陰りはじめ、比較的安定していた古綿加工(打ち直し)も木綿からナイロンや羽毛に、生活様式も和風から洋風志向へ変化し減りました。

    それでも時々、「婚礼が入るとひと息つけるね」と、母と話をしたものです。その後、家具や寝具も嫁入り道具から姿を消します。時代の流れに追いつけず、淘汰されたのかもしれません。夢のない話でごめんなさい。

    工場火災の後、知り合いの不動産屋の建築部門の仕事に就き、退職後もその頃の経験を活かし、現在に至ります。

    なんでも身に付け、人と人とのつながりを大切にし、また、自分の商売や職人としての技をみがくことの大切さ、そして何よりもその時代の自分のスタンスをしっかり見据えることの大切さを学びました。

    私の商売人生航路、まだ続きます。民商の羅針盤を頼りに、ソロソロと!

  • ふいごとそろばん 川崎幸民商 道脇 昭司さん

    長生きが良かったのか悪かったのか考えさせられています。生きていることは楽しみでしたが最近の国会を見ていると長生きも嫌になってきます

    ▼私は敗戦時10才で国民学校五年生でした。教育勅語も覚えている、戦争を知る最後の世代です。実体験はしていませんがおよそ分かっているつもりです。だから戦争で犠牲になった人の不幸な人生に哀れみを感じるのです

    ▼今日の日本は過去の不幸な状態に近づきつつあるように考えさせられているのです

    ▼戦後、日本国憲法は全会一致で作り上げられました。その憲法をなぜ変えるのか、70年間も平和だったのに変える必要は無いのではないか。そして、その憲法に反する「共謀罪」で自分に反対する者の自由を奪おうとしています。

    ▼アメリカ追随の為に猛進する日本の代表(総理大臣)は己の楽しみの為に日本国民を再び不幸に陥れようとしています。なぜでしょうか、不思議でなりません

    ▼かつてアメリカの国務長官が日本はアメリカの防波堤と発言しました。日本がアメリカファーストという命令に従うのは不幸です。安倍首相は広島・長崎・ハワイを訪問し、何を感じたのか不思議で解りません。

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