【神商連しんぶん2018年12月号】
  • 要求を集めて実現せまろう!県10市11町の自治体と切実な要求で懇談

    民商・神商連は小規模企業振興基本条例の制定、住宅リホォーム助成制度や商店リニューアル助成制度の創設・拡充、消費税増税と複数税率・インボイス制度の導入に反対するよう国へ要請することなどを求めて、県下の全ての自治体との懇談を進めています。11月16日現在で神奈川県と10市11町と懇談をおこないました。
    各地の懇談の様子を紹介します。

    実態を示して、認識一致
    小規模企業振興基本条例の制定の要望では昨年、神商連が実施した「小規模企業者等の経営とくらしアンケート調査」の結果を紹介。多くの小企業者が年金や資産をつぎ込んで商売を続け地域を支えている実態を示し、小規模振興基本法の「持続的発展」の視点が求められていると条例の制定を訴えました。

    こうした訴えに「小さなパン屋さんやお肉屋さんが廃業していて、小企業者の状況は同じ認識」(開成町)、「調査結果は参考にさせてもらう。少子高齢化の社会を支えるためには地元の業者のみなさんの活躍が大前提」(茅ヶ崎市)、「町には小企業者しかいない。事業継承問題が一番の問題」など認識が共有されるとともに、「資料を見て勉強したい。商工会や近隣自治体と調整したい」(大井町)などの意見が出されました。また、「条例の趣旨は分かるが市民の意見をもっと聞く必要がある」(茅ヶ崎市)など条例を世論にしていく運動の必要性が話し合われた自治体もありました。

  • 仕事起こしで対話がはずむ
    仕事起こしの要求では住宅リフォーム助成制度とともに「親の住まいに同居、または近隣に越してくる場合の住宅へのリフォームと空き家のリフォームに助成を拡大した」(二宮町)、「秦野産材を使ったリフォームにしぼり、林業の振興と結びつけている」(秦野市)などの話が出されました。

    商店リニューアル助成制度の要求では、「現在、商工会議所を通して商店へのアンケートを実施して、ニーズがあるか調べている」(秦野市)、「空き店舗対策として商店リニューアルを検討している」(大磯町)、「店舗の改装、看板や空調設備の設置への補助を出している」(南足柄市)などの前向きな回答も寄せられました。しかし、南足柄市の施策は施工業者を市内と限定していないため、「循環型の経済をつくるために、ぜひ、市内業者にしぼった発注を検討してもらいたい」などの意見を伝えました。

    耐震対策のブロック塀の改修工事や小中学校へのエアコンの設置について、「国が補助金を出しているのでそれを活用して施策を実施し、同時に地元の業者に仕事を出してほしい」と要望すると「すでに実施している」と紹介される一方で「特別教室は補助の対象になっていないので、改善してほしい」(中井町)、「助成されていることを知らなかった。参考にしたい」などの声が寄せられました。

    小規模修繕契約希望者登録制度の要望では伊勢原市、秦野市、南足柄市、平塚市、小田原市が実施していると回答し、多くの自治体が市内業者に優先発注していると答えました。

  • インボイスが業者をつぶす
    来年10月からの消費税増税と複数税率、インボイス制度を導入しないよう国に要請してほしいという要請については多くの自治体が「自治体としては意見を差し控えたい」という回答がほとんどでした。しかし「インボイスと複数税率は財務省が小企業者をつぶすことに腹を固めたということだ思う」というある自治体の首長の意見を紹介し、「地域経済を支える業者がいなくなれば地域社会が壊れてしまう。そうなればこれは自治体自身の問題になるのでは」と訴えると、「消費税増税の流れができているので、話をしても国は聞く耳を持たない」などの愚痴が出る一方で、「一つの自治体としては言いづらいが、市長会などの横の連携をとって、声を上げる努力をしたい」などの声がだされました。

    班に集まって、要求を出し合う
    寒川町では支部長の古屋豊さんと笹原恵二さんが参加。古屋さんはコミュニテーバスの路線変更について、笹原さんはふるさと納税を質問しました。町職員も経過を説明して対応しました。

    小規模企業振興基本法ができて、多くの自治体は小企業者の声を聴く立場に立っており、小さな自治体ほど小企業者の姿が見えるのでその姿勢は前向きになっています。それだけに班に集まって、業者の声を集めて、要請していくことが自治体に小企業者の経営とくらしを守るとりくみにつながります。

  • 150人で芋煮会 10月28日 大和民商

    大和民商は10月28日(日)、大和いずみ野森ふれあいキャンプ場で恒例の「芋煮会」を開催。お天気にも恵まれ150人が参加をし、おいしい芋煮を堪能しました。

    各支部、青年部、神青協、土建大和支部から出店してもらい、生ビール、日本酒、イワナの骨酒、フランクフルト、ナンなど美味しいものがずらりと並び、どこも盛況でした。マジックキャッチャー、ミニパターゴルフ、ミイラゲームなどもおこない、子どもたちだけでなく大人も大いに盛り上がっていました。

    厚木民商のオークラミカさんと梅津事務局員のジャズコンサートが始まると、参加者はみんな手拍子でリズムに乗り、こちらも大いに盛り上がっていました。

    会場で「消費税増税、複数税率とインボイス導入中止を求める署名」をひとりひとりに訴えると大いに対話になりました。

    鈴木会長からは「大和民商は来年創立60周年になります。今日参加の皆さんが一人の会員を紹介してくれれば500名の達成で迎えられます。是非ご協力を」と秋の運動の訴えがありました。

  • 「手をかけたたまごは違う」相模原民商婦人部「たまごのお話し会」

    11月9日、相模原民商婦人部主催の「たまごのお話し会」が民商事務所で行われ、18人が参加しました。これは部員で養鶏を営む『カトウファーム』さんから「たまご」について話を聞く企画です。当日は加藤清子さんと本蔵真琴さんから鶏の種類や特徴、卵の雑学、エサへのこだわりなどを語っていただきました。

    安心して食べられる卵をつくるのにエサの原料は遺伝子組み換えをしていないトウモロコシ、米、魚粉、天然の酵母菌を使用し、飲み水には湧水の天然ミネラル水をあたえているとのこと。こうして鶏の健康を保っています。

    お話し会の後は炊き立てのたまごかけご飯とプリンの試食会を行いました。こうして手をかけた卵は違う。飼料にマリーゴールドやゴマなどを加えて育てた『ウルトララン』は黄身にコクがあると好評でした。カトウファームさんの卵で作った紅茶プリンはくちどけなめらかであっさりなのに濃厚で紅茶の香りがよく、大好評のお話し会でした。

  • 「時代を変える力になってください」厚木民商 那須野 章さん

    厚木民商の那須野章さんは、11月14日現在で「消費税増税中止・5%に戻せ」署名を130人分、「憲法改憲NO!」署名を123人分集めています。

    那須野さんは常に署名を持って出かけます。商店を軒並み訪問して「消費税増税中止の署名です。協力してくれませんか?」と訴えています。ペット・トリマーの店を訪問して、話をしたところ、快く署名をしてくれました。酒店のおばあさんも署名してくれました。

    会員さんから回収した署名用紙に空欄があると、近所の住宅や商店を訪問して署名欄をいっぱいにしています。はじめは中々見ず知らずの人に声をかけられませんでしたが、自信がついた今では平気になりました。自転車に乗っている主婦の方、庭を掃除している人にも声をかけて署名をひろげています。

    「何もしなければ変わりません」「署名する時間は数分だけど、増税が決まると一生の問題になります」「あなたも時代を変える3000万人分の1になってください」。那須野さんの訴えは、ストレートに響きます。

  • 「今、増税する時なのか?」横須賀民商 業者団体訪問

    横須賀民商は11月2日に横須賀市内の業者団体に消費税増税中止の運動の呼びかけをおこないました。

    「今、増税する時なのか?市内の書店は10軒。大きな書店もやっていけない」(書店組合)、「かつて80軒あった銭湯は今、15軒。増税で多くが苦しくなる。いろんな先生(議員)に窮状を訴えてもだめ」(浴場組合)、「複数税率への対応はこれから。多くの組合員が困惑している」(飲食業協会)、「(民商のビラを見て)消費税は5%ではなく、廃止だ」(文具店)などほとんどの団体で、「増税は困る」「反対」という反応でした。

    また、「会長に図ります」(建設業協会)という対応とともに、「解散しました」(保険代理業組合)という組合もあり、小規模企業者の厳しい状況がうかがわれました。

    後日、浴場組合から団体署名と10人分の個人署名が寄せられました。

    この他にも厚木民商や横浜緑民商で業者団体訪問や商店街訪問がとりくまれ、国に消費税増税中止の意見書の提出を求める県議会への請願の団体署名が寄せられています。

  • 商売・人生を語る 「常連さんがいるからもう少しがんばる」
    三浦民商 クラブミニナイト 田中 洋子さん
    三浦市三崎2-2-2 TEL:046-882-4930

    44年前、小学生になったばかりの息子と三崎にやってきて三年後、結婚を機にクラブ「ミニナイト」をオープンしました。当初は旧魚市場の近くで営業していましたが、二年半ほどして今の場所に移りました。

    当時はマグロ船が入港すると船長さんや漁労長さんが船員さんを大勢つれて店にきてくれました。出港の時にお客さんの船にお酒やジュース、お菓子などの差入をすると、船が帰ってきたときにお礼にと店に寄ってくださるお客さんもいました。外国製の珍しいお土産もよくいただきました。動物をかたどった小さな銅板の飾りは今でも店に飾ってあります。常連さんと他の店に勉強をかねて飲みにいったことなども良い思い出です。

    平成13年に夫が亡くなり、何人もいた従業員さんも次第に少なくなり、今ではほぼ一人だけとなりました。昔のお客さんも今は年金暮らしの方も多いですが、何年かぶりに顔をだして懐かしがられる方や通って頂いている常連さんもいます。

    もう少し頑張ろうと思っています。

  • ふいごとそろばん 横浜南部民商 近藤 喜樹さん

    工務店とあって、会員さんから店舗改装の相談も請ける事があります。先日はラーメン店、美容室の改装を行いました。正直言いまして、飲食店や美容室の店舗改装は専門ではありません。しかしながら請けたからには「出来ませんでした」で済むはずはなく、四苦八苦しながらも仕事をやりきる努力をしています。

    ▼一般の一軒家を作るには一家言あるつもりですが、飲食店や美容室では「お客さんの気持ちになって考える」という今まで経験をしたこのない仕事をする必要がありました

    ▼美容室の施主さんがお客さんの事を「お客様」と呼んでいる姿を見て、施主さんの「お客さんを大事にする気持ち」を考える事も大事なのではないかと思えるようになり自身の幅が広がったように思いました

    ▼私たち家づくりに携わる人間は、施主さんの「思い」を形に出来る仕事なのだと思っています。施主さんのイメージに近いものを作れ、感謝してもらったとき何にも代えがたい喜びです

    ▼私たちの仕事は永く残るものです。その家や店舗に暮らす方々の生活を「想像」し今後も奮闘して行きたいと思っています。

7つのまちがいさがし

民商紹介ムービー

県下民商のホームページ