【神商連しんぶん2019年12月号】
  • 助成金の活用で"助かる!"

    「市内で事業を営む小規模事業者が業務改善や生産性の向上のために新たな設備等を導入する費用の2分の1(最大10万円)を助成します。製造行、建設業、小売り・卸売業、飲食店など全ての小規模事業者の設備投資を後押しします!ぜひご活用ください」と横浜市が小規模事業者に呼びかける小規模事業者設備投資助成金は、横浜市内の5つの民商の要望にも応えて実現したものです。民商では声をかけあって活用を広げています。

     

     

    うれしい決定通知

    横浜西部の三浦拓也さん(34歳・シーリング工事)は外壁・窓枠の防水工事業をしています。23歳で独立し、翌年からは法人代表として、2人の従業員と一緒に頑張っています。

    仕事帰りには民商に立ち寄っていろいろな相談をしたり、役員や事務局と雑談してひと息つく日々です。ある時、事務局から、横浜市で小規模事業者向けの助成金制度が出来た事を聞き関心を持ちました。

    現場の仕事を終えれば、実務作業にも追われます。パソコンは仕事に欠かすことが出来ませんが、型も古くなり起動の鈍さも感じていたところでした。ならば買い替えを考えようと申請を決めました。

    助成金の活用によって、経営面でどのような改善が出来るかなどを事務局とも意見交換し、仕事の新たな見直しのきっかけにもなりました。頑張って申請書を書き終え、市に申請すると担当者からさらに新しいアドバイスももらい補強するなどして、つい先ごろ決定通知が届きました。

    三浦さんの申請を応援した岩見事務局員は、「使い勝手のいい助成金だし、担当窓口の事業者に寄り添う感じもいい。たくさん申請すれば、来年以降も予算がつくかもしれません。みんなで利用したいですね」と話しています。

     

     

    みんなで活用しよう

    横浜市内の5民商では9月、市の担当者に来てもらい、助成金の説明と活用の進捗状況を聞きました。

    具体的に利用されている業種や対象品目(パソコン・ソフト・エアコン・キャッシュレス端末・コーヒーメーカー・カメラ・物置・プリンター・椅子・バイクリフト・ピッチングマシーン・カーナビ・パンこね器・ドライヤー・換気扇・ドローンなど)を知ると、申請のイメージがつかめて「やってみよう!」という参加者の機運が高まりました。

    横浜緑民商ではすでに4人の会員に交付決定が届いています。来年1月にはパソコンのウインドウズ7のサポートが終了になります。ある会員は銀行から、そのままではネットバンキングも出来なくなると言われ、ウィンドウズ10に切り替える事が求められており、助成金が役に立ちました。また、旅行業の会員は会計ソフトと宣伝グッズを合わせての申請が通っています。その後、さらに4人が申請中で、「少額だが、業務効率化のための設備導入に役立ち、業者を応援する市の制度はいいね」と話し合っています。

    横浜南部でも活用が進んでいます。40歳代の建設業の会員は機材交換で申請し、決定が届きました。窓口に問い合わせ、一人で書類を書きあげ「親切に教えてもらって良かった。みんなに教えます」と明るい声です。

    来年1月までの募集となっていますが、予算がなくなり次第で終了なので、早めの活用をとそれぞれの民商では呼びかけています。

  • 横浜市「小規模事業者設備投資助成金」の概要(一部抜粋)

    《目的》
    市内で事業を営む小規模事業者が業務改善や生産性の向上のために行う新たな設備等への投資に対する助成を行うことにより、小規模事業者の成長を促進し、もって本市経済の活性化に資することを目的とします。

    《助成対象者の要件》
    すべてを満たしている必要があります

    1. 中小企業基本法第2条第1項に定める小規模事業者(常時使用する従業員の数が20人(商業又はサービス業に属する事業を主たる事業として営む者については5人)以下の事業者、フランチャイズチェーンを含む)であること。
    2. 設備等を設置する拠点(本社、支社、工場、研究所(部門)、事業所、店舗等)が横浜市内にあること。
    3. 設備等の設置によって、業務の改善又は生産性の向上が見込まれること。
    4. 申請年度の2月末日までに設置及び実績報告を行うこと。
    5. 申請者が市税及び横浜市に対する債務の支払等の滞納がないこと。
    6. 創業から12月を経過していること。
    7. 申請年度において本補助金の交付を受けていないこと。
    8. 関連する法令及び条例などを遵守していること。
    9. その他市長が適当でないと認める者でないこと。

    《助成対象事業》
    事業所等に付属する設備、機械、装置、備品又はソフトウエア等であって、2020年2月28日(金)までに契約、取得、実施及び支払がすべて完了したものが対象です。

    《助成率予備助成限度額》
    対象経費の1/2(限度額10万円)

    《申請期間》
    2020年1月31日(金)必着
    ※予算額を超過した場合は、申請期限内に募集を終了することがあります。

  • 自治体へ業者の要求届け 小田原民商4町と懇談

    それぞれの自治体に対し中小業者の実態や要求を示し、懇談を進めています。 小田原民商と神商連は11月15日に開成町、大井町、松田町、山北町と小規模企業振興基本法などの制定を求めて、懇談をおこないました。

    小田原民商の松浦隆雄会長、神商連の下谷副会長ら3人で4町を訪問し、産業振興課や商工観光課などの課長と懇談しました。

    「小企業者の実態調査をやって、役割に光を当てる振興条例をつくってほしい」の要望には「商工会の意見を聞いて運営しているので必要ない」との後ろ向きの回答でしたが、山北町では「お祭りで会うほんの一握りの人からしか話を聞いていない」と私たちの趣旨を受け止めました。

    仕事起こしでは大井町と山北町が小規模修繕契約希望者登録制度を実施していると回答。松田町では「空き店舗対策でリニューアルに50万円を助成している」と回答。それに対し「町内の業者を使って、お金が町内を循環するようにしてほしい」と要望すると「それは良いアイデアをもらった」と話しました。

    高すぎる国保料の軽減と短期証・資格証の発行について、山北町は「一部の悪質な未納者を除いて差押えをしない。資格証の発行はゼロで短期証も18才未満の子供がいる家庭は途切れないように対応している」と述べました。

    大井町では地元産の農産物を6次産業化する加工用品の購入に対し、補助制度を実施していると述べ、地域の仕事起こしで雇用が生まれるようにする必要があると訴えていました。

  • 怒りの声次つぎ 10%増税告発宣伝行動

    民商・神商連も参加する消費税廃止県各界連と10%ストップ!ネットかながわは合同で10月24日、伊勢佐木町商店街で消費税10%怒りの告発宣伝行動を7団体13人の参加でおこないました。

    この日は10月1日に10%が強行され、怒りの告発をしようとシール投票と同時にチラシを配り、「増税への怒りの声を寄せてください」と呼びかけました。シール投票では消費税10%増税に反対が37、賛成が4で圧倒的多数が反対。告発も37人から切実な声が寄せられました。その怒りの告発の一部を紹介します。

    〇大反対!!

    〇低所得の人を考えてほしい。

    〇消費税の使いみちに福祉とか保育無料とか、耳に心地よい事を言っているが、実際疑わしいことだらけで、とても腹立たしい。5%で良いと思う。

    〇1人ひとりの声を聞けよ〜!

    〇武器の爆買いした分、私たちの税金が上がるから安部さんをおろせ

    〇生活がますます苦しくなります

  • 力を合わせて要求実現

    11月17日、神婦協は第57回定期総会を開催し、新たな1年の運動方針と予算、運動を推進する新役員を決めました。分散会では、「せっかく息子が商売を継いだが仕事が安定せず廃業を決意」「夫の入院費用がかさみ大変。国保に傷病手当の運動に取り組もう」など切実は実態が出されました。また、「民商で50年。みんなで学んだ記帳が財産。息子夫婦が今は民商を力に頑張っている」と民商・婦人部の存在意義を確認した総会となりました。

    《新三役》
    会   長:目黒千恵美
    副 会 長:山岡和紀子 本間かず子
    会   計:熊沢朋子
    事務局長 :小林淳子

  • 商売・人生を語る「川崎の地に根をはって」
    川崎中央民商「Hクリーニング店(クリーニング取次)」Hさん

    Hさん(80)、妻Yさん(78)は昭和34年、川崎区でお母さんと3人で食料品店を開業しました。

    昭和39年東京オリンピックの年、首都高もできてお客さんが絶えることがなく、弁当やパンは並べる先から売れました。店の近くには5000人が働く自動車会社もあり、殿町商店街もにぎわっていた。川崎港まで弁当の出張販売にも行きました。時には売り切れて追加の弁当を取りに戻ることもありました。

    アクアラインが作られる当時、同業者は何軒か閉店し、工事関係の職人さんたちで店はいっぱいでした。

    平成16年秋、近くの自動車会社の工場が閉鎖になることが決まり、5月に食料品店を閉店。自宅の1階のコインランドリーの横にクリーニングの取次店を開業しました。「食料品店時代は販売だけだったので楽だったが、クリーニング取次はお客さんから品物を預かって、間違いなく手渡さなければいけないので、神経を使いました」とHさんは言います。春と秋にはセール期間を設け頑張っています。食料品店時代からの地元のみなさんとのつながりで、「Hさんなら安心」と仕事が繋がっています。

    「何といってもお客さんの信用が大事。これからも頑張って続ける」「取次業で16年になるが、9軒あった同業者も今は自分とあと1件になってしまった。商売の厳しさを感じる」とHさんは言います。

  • ふいごとそろばん 大和民商 鈴木 晋さん

    商売は電話屋です。アルバイトで入った会社が電電公社の孫請けで、3年程で下請けにさせられ独立。昭和60年に民営化となっても、電電公社の仕事の気分で、仕事はしてやってる状態でした

    ▼ある日、親会社とトラブルを起こし解雇に。ショックで2、3日寝込みましたが、楽天的性格も幸いし、家族を食べさせる義務があると奮起し、懸命に営業しました

    ▼NTTのひ孫請けは苦労もせず、池の鯉状態で大変でした。仕事はしてやる!から、させていただく、に変わっていき、徐々に仕事が増え、従業員も雇用するようになりました

    ▼クレームは仕事を貰うチャンス。大雨、大風の時に伺うと感謝され、おかげでお客は20年、30年と長い付き合いとなっています

    ▼悩みは後継者がいないことと、IT化が進んでいる事です。体と頭が続く限り頑張ろうと思っています。解雇されたとき、忘れられないのは励ましてくれた民商の仲間の存在です

    ▼今あるのは民商のお陰です。入会して49年、大和民商の会長として頑張っています。民商も仕事も業者が困難を抱えているときこそ拡大のチャンスと思っています。

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