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素の力を引き出すものづくり 〜味噌づくりとの出会い〜
【いかりみそ】厚木民商 碇 哲也さん
神奈川県厚木市下依知3丁目23番地32号 電話:046-245-7831味噌づくりとの出会い
麦は熊本の一番星、大豆は神奈川県津久井在来、塩は高知県室戸から。碇哲也さん(41才)が知り合いの情報などを手掛かりに、現地に足を運び、「よし!これで」と選んだ材料が合わさり、「いかりみそ」が出来上がります。
味噌づくりはまず、麹づくりから。米を蒸し、麹菌をふりかけ、工房の温度に気遣いながら3日ほどで大事な麹に。工房に一歩入ると、何とも優しい麹の香に包まれます。
大釜で大豆をゆでてつぶし、麹と塩と混ぜ合わせて寝かせて。「材料選びもそうですが、あまり強い個性ではなく、あっさりとした味噌にしたいんです」と話す碇さん。
米みそ、玄米みそ、麦みそ。麹も米・玄米・麦と三種類。そして、発酵止めをしていなくて酵素と微生物が生きている塩麹と甘酒。碇さんの手から作り出される品々です。
碇さんは20歳前後、競輪の選手をめざし、花月園に所属しトレーニングに励んでいました。23歳という年齢制限も壁になり区切りをつけます。自由に生活していた数年間、ある日、町田に出かけふと目にとまった味噌屋の看板。ひかれて入り、店主と親しくなり頻繁に出入りする中で、味噌づくりを覚えます。明治から続く、手作り味噌と糀の「井上糀店」、5代目店主の井上ちえさんが懐深く迎え入れてくれ、自由に関わらせてもらえたことが、碇さんの味噌づくりの原点です。
10年の年月が流れ、建設関連の仕事をしていた今は亡き父親の一さんの倉庫が空くタイミングで自分の工房を持つことにしました。喜んでもらえる喜び
従業員はいません。「この工房の大きさは、自分一人で仕事をするちょうどよい規模。今は、このバランスがいいんです」と言います。大きな宣伝をしなくても、工房に寄ってくれる人、遠方から電話で注文をくれる人をお得意さんとする循環がちょうどいいのです。
友達に教えたことをきっかけに、出張して味噌づくりを覚えてもらう仕事を大事にしています。自家用車に道具と材料を積んで、参加者には身一つで来てもらえるように配慮しています。車で行けるところならどこまでも。遠くは台湾までも。つながりはひろがり、頻繁に訪れています。「何回もやって作り方を知っているのに、みんな参加してくれるんですよ。楽しいですよ」と。
10年の経験から整えてきた仕事の質・量や、お客さんとのつながり具合が功を奏してか、コロナ禍で国外出張はストップしていますが仕事量は安定しています。お父さんが民商会員だったこともあり、4年前の開業から自分も民商に。県の「感染症拡大防止事業補助金」など、いくつかの制度の申請を進めてきました。それらを活用し、友人のデザイナーが手掛けてくれて、年明けにはホームページを開設します。「いかりみそ」を遠方の人たちにも知ってもらうツールになればと願って。
材料は農薬や化学肥料を使っていないものを一貫して選んでいます。良質の材料を作り続けてくれている農家の努力は、納得いく味噌づくりに欠かせません。「真面目にやっている農家の仕事を大事にしたいです。自分の味噌が、多くの人たちに気軽に食べてもらえれば」と、碇さんの味噌づくりの話はいつの間にか、人・自然・大地を感じることができるのです。 -
あけましておめでとうございます! ―1人の業者も取り残さず―
神商連会長 富塚 昇新年明けましておめでとうございます。昨年はコロナで始まりコロナで幕を閉じた一年でした。私たち民商は「一人の業者も取り残さない」を合言葉に事務局、役員が先頭に国、県、市の給付金などの獲得に大奮闘し、持続化給付金だけでも14億を超えた事が報告されています。その中で、組織の拡大にもつながりました。困難な時こそ民商の出番!歳は明けてもコロナは続いています。引き続き「コロナ廃業」を出さない闘いを続けましょう。さて、このコロナウイルスの世界的蔓延によって新自由主義の脆さが炙り出されました。「経済効率」だけを追求した結果が、自然破壊に依る地球温暖化と世界的格差社会。世界の1%の人の資産が99%の人々の資産と同額という現実。「効率追求」という言葉は、「溜め」ということを排除し、保健所の不足や、医療崩壊の恐怖につながっています。今年こそ政治を変え、中小業者が安心して商売が続けられる日本を創りましょう。今年も闘いは続きます。みんなで力を合わせ頑張りましょう。
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安心して商売できる支援を! ―県産業労働局に要請―
神商連は神奈川県に対し、緊急の「新型コロナ感染症の再拡大から中小業者の営業と生活を守る支援を求める要請」をおこないました。神商連から冨塚昇会長と三浦謙一事務局長が出席し、県は八尋有造企画調整担当課長と小板橋美絵子中小企業支援課副課長が対応しました。
富塚会長が「コロナの影響で多くの中小業者がこのままだと年を越せないと悩んでいる。直接支援をお願いしたい」と訴えました。三浦事務局長が会員121人の実態調査から、「建設業などは一部に忙しい業者も出てきたが、飲食業、理美容、サービス業は以前深刻。緊急事態宣言時との比較では売上は少し戻ってきたが、2〜3割の落ち込みから回復していない。5割まで売上が落ちていない業者も含め、すべての業者が年末を越せるように第2弾、第3弾の持続化給付金の実施と資金繰りへの支援をお願いしたい」と業者の実態を示し要請しました。八尋課長は「県として業者の感染予防対策としてシールガードや消毒液などを補助する対策をしている」と紹介。「人件費対応の雇用調整助成金もだいぶ改善されたが、まだ手続きが大変であきらめてしまう人がいる。直接固定費を補助する使い勝手のいい持続化給付金の第2弾、第3弾をお願いしたい」と再度要請しました。
県への要請後、自民党、立憲民主党、民主フォーラム、日本共産党の控室を訪ね、協力を要請しました。多くの会派が真剣に耳を傾け、調査票を見ていました。 -
消費税に転嫁の規定なし 4県連が東京国税局と交渉
12月11日、神奈川・東京・千葉・山梨の4県連が合同で、東京国税局交渉を行い、神奈川県連下谷清人副会長ら9人が出席しました。
東商連の星実会長があいさつし、その後4県連が提出した「事前通知は文書で」「消費税の『預り金的』の表現の撤回」など15項目の要望書への回答があり、その内容に基づいて交渉しました。
下谷副会長は、「収支内訳書の提出を求める文書に、提出がないと調査がされるように記入してあるのは不当ではないか」と抗議しました。また、「消費税を『預り金的性格を有する税』と表現していることの撤回」を求めたのに対し、「消費税は転嫁を予定している税で、端的に表現している」と回答がありました。さらに、「消費税法のどこに転嫁が予定されている、とあるのか」と質問したところ、「消費税法に転嫁の規定はない」と回答しました。 -
部員訪問! 声かけ合って元気に年越し 相模原民商婦人部
相模原民商の婦人部は例年、年末の部員訪問に取り組んできました。コロナ感染が終息しないこの冬も、「仲間はみんな大変な中、商売に頑張っている。こんな時こそ声をかけ合うことが大事だから、注意しながら頑張りましょう」と役員会で話し合い、11月下旬から行動が始まっています。
支部ごとに名簿を持って誰が誰を訪ねるか相談すると、「私、あの人のところに寄ってみるね!」と活動参加者も広がります。コロナ禍で不安な日常を頑張っている仲間たちは、「今年も来てくれたのね、本当にありがとう、嬉しい!」と喜びます。会えば話しは尽きず、「今度の年末年始は出かけないからどうやって過ごそうか。正月料理はどうする?」と、元気が出ます。内藤登喜子部長は、「みんなに喜んでもらえることが何よりです。役員や部員さんたちの協力も嬉しいです」と目を細め、年末までに遠くの支部の一人まで回り切ろうと決意しています。
16日には民商に5人集まり、年末調整の学習をしました。確定申告に向けた書き込み会では婦人部の役員もお手伝いで大きな役割を果たします。「基礎控除や給与取得控除などが変わるので、しっかり理解しておかないとね」と参加者は一生懸命です。
「声をかけ合うことが何よりの励ましです。持続化給付金の申請などがまだできていない仲間には遅れないようにね、とひと声。婦人部のつながりは大事です」と土岐康子事務局長も婦人部の活動を支えています。
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コロナ禍だけど! 今年も民商共済会の助け合いでほっこりと
◆お見舞金をいただき、ありがとうございました。コロナ感染の影響もあり売上は半分です。時短営業などのストレスで体調不良になり病院のお世話に。少しずつ元気を取り戻し、頑張っています。(川崎幸民商・K)
◆お見舞金、本当にありがとうございました。夫は2回も手術して、今でも入院しています。食堂は孫と2人でやっています。コロナでお客様も少なくなりきついです。夫が良くなるまで、食堂頑張ってやります。民商の皆さん、ありがとう。(平塚民商・I)
◆この度は、長寿祝い金、本当にありがとう。思ってもいなくて驚いたところです。それだけ長生きしたんだな!と思いペンをとりました。共済会はこれからもみんなで続けていくことを望んでいます。助け合いですよね!(川崎中央民商・K)
◆先日は入院見舞金をいただき、ありがとうございました、去年は足の手術、今年も身体をこわして入院し、とても助かりました。(湘南民商・H)
◆手厚い見舞い金をありがとうございました。事務所に申請に伺った時には親切で、集金の方もずいぶん心配してくれてお骨折りくださいました。おかげさまで支えてくれた家族へ礼をし、コロナで仕事ができなくなっていたので本当に助かりました。これからも民商を大切にしていきたいと思います。(川崎幸民商・S)