【神商連しんぶん2021年11月号】
  • 要求で対話し総選挙で選択を!―消費税5%減税・インボイス中止で景気回復―

    横須賀民商は10月9・10日、富塚昇会長ら役員が参加し会員訪問をおこないました。訪問先ではそれぞれの商売の実態や要望を話しながら、「総選挙で政権交代して、業者の暮らしを守ろう」と対話が深まりました。

    マリンスポーツなどの業界に携わる会員に、「商売はどうですか?」と質問すると「オリンピックで需要が増えることを予想していたが、ぜんぜんダメ」と肩を落とします。「昨年、持続化給付金は受け取ったが、一時支援金は申請が複雑で金額もわずか。政府のしていることはポーズにしか見えない」と怒りを隠せません。「立憲野党はコロナ対策で共通政策を打ち出している」と、その内容を紹介すると、「自民党はダメだな」と怒りをあらわにしました。

    住宅の外装工事をしている会員は、「コロナの影響は少ないが、ウッドショックで土台から先の工事が止まってしまう」と嘆きます。

    造園業の会員さんを訪ねると出てきたのは奥さん。「インボイス制度が始まりますが、その影響はどうでしょう」と尋ねると、制度そのものがよくわからない様子でした。「外注さんが免税業者だと仕入れにかかる消費税が差し引けないから、消費税の負担が増えます。負担を減らそうと思ったら、外注さんに課税事業者になってもらうしかない。すると外注さんが消費税を払うことになります」と説明しました。すると「えー、だったら、どうしたらいいの?」との質問が。「立憲野党は消費税5%で一致しました。5%に減税されれば、インボイスも必要なくなる。そのためには、政権を変えるのが一番なんです」と話をすると「なるほど、そういう事なんですね」と納得していました。横須賀民商の富塚会長は、「業者の商売を守る一番の近道は政治を変えること。迫る総選挙で、それを実現する選択をしよう」と呼びかけ、対話を進めています。

  • 給付金への課税どう考える みんなで試算を! 県婦協学習会

    10月2日、県婦協は、この間給付されてきた協力金などへの課税問題について学習・交流しました。コロナ感染の影響で営業の自粛が求められ、苦慮しながら申請してきた協力金は課税の対象で、いったいどうなるのかと、この間話し合ってきました。

    講師の浅井優子税理士は、2019年末から発生したコロナ感染拡大の経緯と政府の対応、自営業者や国民が被った影響、不十分ではあっても国が講じてきた施策の基にある「新型インフルエンザ等対策特別措置法」、Gotoキャンペーンやオリンピック・パラリンピック開催の影響、協力金・給付金配布の法的根拠、などをポイントに講演しました。そして、「国が給付するのは、国民の日常の生活が立ち行かなくなった際への支援は非課税だが、事業に対しては課税が原則である。しかし、家族経営などの小規模な業者は、生活と商売が極めて近い関係で、半ば一体である場合が多く、そのような実態においては、”事業“と切り分けることがなじみにくい面もある」などとしました。

    参加者からは、「決まりに沿って試算している。課税額の多さに言葉もなくなる。感染拡大防止への協力なのだから、これほどの額を納めなければならないのは疑問」「受けた協力金は生活のために使ってほぼ残っていない。来年、どうすればいいのか、と頭を抱える部員もいる。来年には、このような人がたくさん生じるかもしれない。試算の度に、落ち込んでしまう」などと発言がありました。

    浅井税理士は。「それが実態ですね。まずは、みなさんの試算運動から、1人ひとりの実情や見通しを丁寧に浮き彫りにして、みんなでそこから考えることをしましょう。聞かせてもらった実態や制度の問題などを私も引き続き考え、仲間とも相談します」と、これからも一緒に学び考えていこうと参加者を励ましてくれました。

  • 商売・人生を語る
    「お客さんに待たれています 町のクリーニング屋さん」
    横浜緑民商 小江 一望さん
    横浜市緑区台村町530-3 電話:045-931-1574

    昭和16年、小江一望さんは、お父さんが海運関係の仕事をしていた満州大連で誕生しました。まもなく太平洋戦争が勃発しても暮らしは平穏でしたが、終戦後、ロシア軍が侵攻すると治安は一気に悪化しました。7歳になる23年、幸いにも家族全員が無事に、両親の故郷である広島県因島に引き揚げます。

    因島は造船の町でした。現在は尾道に統合され、しまなみ海道の通過点となっています。瀬戸内海の温暖な気候の中、海でのびのびと遊び成長します。

    高校2年生の時、お父さんの仕事で横浜に転居。大勢の友人たちに見送られ、夜行列車に15時間揺られ、横浜の鶴見に着きました。昭和38年、自動車レースが盛んな時代で、スカイラインGTがポルシェに勝ち、勢いづいていた神奈川プリンス自動車に入社します。やがて会社は日産と合併し、懐かしの「愛のスカイライン」やGTRのセールスを担当し成績を上げ、青春真っ只中。当時、会社にはまだ労働組合がなく、親睦会の会長を務め、全額会社負担で社員旅行を実現させるなど、会社員生活を満喫していました。

    26歳、会社で知り合った紀子さんと結婚し翌年に長女、その翌々年に長男が誕生。おりしも、港北ニュータウンの開発が始まり、建築設計事務所を立ち上げた義兄を手伝うため、退職しますが、開発が進むにつれ、大手の参入で仕事が激減します。

     

    苦しい経験が民商との出会い

     

    友人にクリーニング業を紹介され、悩みぬいた末に転業を決意します。小江さんは車で営業に回り、紀子さんは借店舗で取次を始めました。当時は、春秋の衣替えのシーズンには休む間もないほどの忙しさでした。おかげで、店舗付き住宅を新築することができました。ほどなくして税務調査が入ります。開業当初から税理士に任せていて、調査内容がほとんど分からないまま高額の追徴金を納めることに。顧問料も納得のいかない高額なもので、支払いが滞り、勉強不足を多いに反省しました。悩みぬいていた時、民商の「なんでも相談」のハガキが目にとまります。最初は借り入れできるところと勘違いしていましたが、会員や事務局の知恵に頼りながら問題を解決していきます。

    入会から23年、商売と民商活動を夫妻で力合わせて頑張ってきました。店の仕事は当初から変わらず、車での営業と取次を分担してつないでいます。時代の変化で業界も様変わりしてきましたが、相変わらず小江さんが来てくれるのを待っている多くの顧客の存在が何よりの励みです。

    無我夢中で働きながら育てた2人の子どもたち。「良く育ってくれました。それぞれ家庭を持ち、近くに暮らしていて心強いです」と安堵する日々です。「振り返ればいろいろあったのでしょうけど、幸せです」と目を細める紀子さん。これからも夫妻で、刻んできた日常を、さらに積上げていきます。

  • ふいごとそろばん 小田原民商 松浦 隆雄さん

    私は石材業。お墓や霊園の仕事をしています。消費税が8%から10%になった時、年間の売上が7000万から4000万に激減。お客さんの財布のひもが固くなり、注文を受けても「消費税分を負けてくれ」と言われ、身銭を切っても消費税を払いきれず滞納せざるを得ませんでした

    ▼そんなことで一時は商売をたたむことも考え「相談できる弁護士を紹介してくれ」と頼んだこともありました。そうしたらその弁護士から「もっと大変な人の相談にのっているから」と体よく断られてしまいました

    ▼コロナが収束したのが原因かどうかわかりませんが、お墓を壊す仕事しか入ってこなかった状況から一つ、二つと注文が入り始めて、ほっと一息ついているところです。現場で作業していると「生き生きしている」と言われます

    ▼衆議院が解散し、総選挙が始まりました。「消費者のふところをあたためる消費税減税で仕事を増やしてほしい」これが切なる願いです。消費税減税が立憲野党の共通政策になりました。政権交代をめざして、選挙と民商の仲間増やしをがんばりたいと思います。

7つのまちがいさがし

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